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No,0006 オウジョ
俺が手の甲にある属性とやらを見ていたら、
あの女性、否、王女が来た。
五体満足の状態で、だ。
「なんで体が…!?」
「戯けが、そのための契約だろうが」
「というか、契約って、いったい何のためにするんだ?」
「自分の護衛を作るためにだ」
そういうことなのか。
あれ?でも、
「じゃあなんで体が元に戻るの?」
「別に元に戻った訳じゃない、今は一時的に貴様の力を借りているだけ」
じゃあ、やはりあの時に王女は死にけかけていたのか……
「だけど一体何があってあんな事になってたんだ?」
俺の一番の疑問である。
そして、その答えの驚きも今までで一番だった。
「天使にやられたからよ」
「は?天使?」
あの優しそうな天使が?
「だって私達は悪魔なのよ?」
ああ、なるほど。
そういうことなのか。
まぁ、それから分かった事は3つ。
1つ目は、手の甲にある模様の名前が『ギア』と言う者である事。
2つ目は、属性というのは能力のようなもので、全10000種類あるが、
その中のどれにも当てはまらない『新種』が俺である事。
3つ目が、今から俺の能力を調べられるという事である。