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No,0033 13日間
なんだかいつもと違って無駄に帰路が怠かった。
まぁ、能力さえ使えば一瞬で帰れるのだけど、その時の体力の消耗がいつもよりも全然激しいのだ。
結果から言えば、ぶっ倒れた。
城について、一休みしようと思った所でいきなりパタリ、だ。
んで、目を覚ましたら、俺は自分の部屋にいた
おそらくリストゥアが運んできてくれたのだろう。
「…………ハラ……減った……」
開口一番が暢気な台詞だが、ここ最近まともにメシなど食っていないのだから仕様がない。
なので、料理でもしようと厨房に行くと、リストゥアがいた。
「目が覚めたのか」
「あぁ」
「調子は?」
「最悪」
なんというか、前回目にギアが出た時に似ている感じだ。
「前回のに似ている。ってことは、またギアでも出たのか!?」
「俺は知らん」
「だが、身体にギアなんて出てなかったよ?」
「………ん?……なんで知ってんだ?……」
「お前が気を失ってる間に風呂に入れたのは誰でしょうか?」
「テメェ……」
「まぁ、一応検査でもしますか」
「ってか、メシを……」
「あー、聞こえない」
そんな感じで、俺は13日間の眠りから覚めた。