ゆめのなか
「ぱぱとままはどうやって、であったの?」
ふとんのなかにはいったかわいいてんしは、
わたしにむかってふしぎそうにそう、はなした。
「ぱぱとままはねえ、
『ゆめのなか』
で、であったのよ?」
てんし「ほんとうに!??」
むすめはじゅんすいなひとみでわたしにといかける。
「しんじられないかもしれないけれど。
よのなかには、そういうことも。あるのよ?」
てんし「ねぇねぇ??
どうやって??
どうやったらあえるの???」
むすめはわたしのうでにからだをよせた。
「そうね、。
どうやってかは、わからないんだけど。
きっと、『うんめい』なのかもしれないわね?」
てんし「うんめい?」
「そう。
うんめいっていうのは、
そうなること。
ってことかしらね?」
てんし「ふぅーん。」
むすめはてんじょうをみあげながらかんがえていた。
てんし「じゃあ、わたしもそうなること。
ってあるのかなあ??」
「ええ。
きっとあるわ。
でも、それはね?
けっしていいことばかりでは、ないのよ。」
てんし「わるいこともあるの?」
「うん。」
てんし「いやだな。」
わたしはふあんそうなむすめのあたまをやさしくなでた。
「そうね。
ときには、ざんこくなうんめい。
ってのもあるのだけれども。
うんめいってのは、じぶんしだいで。
かえられるものでもあるのよ?」
てんし「そうなの?」
「ええ。
だから、まけちゃいけないのよ。
たとえむりかもしれなくても。
こうどうしなくちゃ、なにもかわらないの。
やらないこうかいより、やったこうかい。
ざんこくなうんめいなんて、かえてやるーって。
たたかわないと。」
てんし「そっかー。
じゃあ、ままもぱぱも。
ざんこくなうんめいとたたかったから。
ゆめのなかでであえたんだね。」
「ふふふ。」
こどもはたまに。
おとながけっしていわないようなことをいう。
それはきっとこころがじゅんすいだからだろうか。
「そうなのかもしれないわね。」
てんし「じゃあ、わたしも。
うんめいにまけないでがんばったら、
ゆめのなかでぱぱみたいなひととあえるかな?」
「そんなことぱぱがきいたらかなしんじゃうわよ?」
てんし「ぱぱには、ないしょ。
しぃー、?」
「わかった。
しぃー。ねっ、?」
「なにがしぃー、?なんだいっ?」
てんし「うわぁ!
ぱぱだぁあ!!」
むすめは、ぱぱにばれまいとふとんのなかにはいった。
ぱぱ「うちのかわいいてんしちゃんは、
どこにいったのかなあ、??」
「どこへいっちゃったのかしらね、?」
てんし「いませんよぉ~」
ぱぱは、むすめをくすぐった。
てんし「あはははははっ!」
わたしとむすめとぱぱは、
さんにんでかわのじになってねた。
てんし「ぱぱとままが。
ゆめなかでであってくれてよかった。」
ぱぱ「?どうしてだい?」
てんし「わたし。ぱぱとままのこどもでよかった。」
「ぎゅーっ、」
わたしはめいいっぱいむすめをだきしめた。
『それはこちらこそよ。』
むすめをだきしめたさきには、
なみだをこらえるぱぱのひとみがあった。
ぱぱ「ぎゅー。」
もし、ゆめのなかでぱぱとであえてなかったら。
きっとちがうじんせいもあったのかもしれない。
ゆめのなかでのしらないひととのであいは。
こうふくなうんめいとの、おしらせかもしれません。
みなさんもすてきなであいが。
ゆめのなか。で、ありますように。
きょうもおつかれさまでした。
いいゆめを、