猫が増えた
翌日、ログインする。
早速手に入れた錬金釜を使っていきたいところだが、その前にやることがある。
東エリアの探索だ。
エリアボスであるタイラントベアを倒したことで変わったところがないか確認する必要がある。
危険がないとわかれば白玉とあんこだけで外を自由に出歩けるからだ。
地下から出るといつもより騒がしかった。
その理由は、
「「「にゃー」」」
猫が増えていた。
白玉とあんこ、もなかの他にいたのは3匹の猫。
白玉とあんこより少し大きな3匹は全員アメリカンショートヘアだ。
タカナシが不在時にやってきたようだ。
鑑定してみると、白玉とあんこ同様種族はケット・シー、スキルは全員風魔法を所持していた。
驚くことに3匹全員、既にタカナシの眷属になっていた。
「えーっと、君たちは俺の仲間になったってことでいいのかな?」
「「「にゃー!」」」
3匹が肯定する。
今までは隠れていたが、タイラントベアが倒されたから外に出てきたのだという。
3匹は三つ子で自然とこの拠点に引き寄せられたとのこと。
どのタイミングで眷属になったのかは不明だが拠点内に入れているし少なくとも敵でないことは間違いないだろう。
白玉とあんこ、もなかも受け入れているから多分大丈夫だろう。
まずは3匹の名付けだ。
チョコ、クリーム、シナモン。
それぞれの毛色をそのまま名前にしたが特に不満はなさそうだ。
気になることといえば他のエリアを解放したら更に眷属の数が増えたりするのだろうか。
そうなると名付けが大変そうだ。アリスにお願いしたらやってくれないかな。
思いがけない出会いがあったが、当初の目的を果たすことにしよう。
東エリアの探索。
メンバーはもなかを除く全員。新メンバーのチョコ、クリーム、シナモンも早速参加することになった。
3匹の能力の他に、元いた場所の確認もしたかったから進んで付いて来てくれるのは助かる。
白玉とあんこは後輩が出来て張り切っている様子。
もなかは相変わらず留守番を決め込むようだ。
タカナシたちは東エリアの探索へ出発した。