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感情FEVER 学園編  作者: きんたろ
22/49

22.リサーチスキル

「なんで……それを知っているか?」


 その疑問に答えようとする咲の言葉に、レナ達は固唾を呑んだ。何故この西条咲、いや、BRFがケイトの能力のことまで知っているのかが気になった。


「今から3年前、9月23日の夕方、二人の少女が取っ組み合いの喧嘩をしていた事を、我々BRFは知っている。その喧嘩に勝利したものが誰かも……」


 といって咲はレナを指差す。


「ん!?」

「喧嘩って私達のこと?」


 心が咲に尋ねた。


「そう。青空心と神宮寺レナ。あなた達の戦いをBRFは監視していた。」

「は…!」


 それを聞いてレナは喧嘩の時の事を思い出した。


--

 心に『腕ひしぎ十字固め』をかけられたが力を振り絞って立ち上がり、パンチを繰り出しその勢いで心をふっ飛ばした。その時、茂みの中から突然『空中に浮いてきた物体』に一瞬気をとられた。プロペラで浮遊する物体は、まるでこちらを観察しているかのようだった。もっとも、心がすぐに反撃してきたので一瞬しかみることが出来なかったし、心を倒した瞬間にはいつの間にか消えていた……。

--


「あれ……か……?」

「そう。それがこれ」


 咲が先程まで勘吉が持っていたリモコンのあるボタンを押す。


ウィィィン……。


 天井の一部が下に開いた。その暗闇からゆっくりと『小さなそれ』は浮遊しながら降りてきた。大きさこそ違うものの、まさしくそれは、レナが心との闘いの最中みたものだった。4枚のプロペラをもつ真っ黒な、近年戦争でも使われている、『ドローン』と呼ばれているもの。天井付近でホバリングするそれは、自動飛行なのだろう、咲がそれ以上の操作をすることなくゆっくりと咲のところまで移動し、テーブルの上に着地すると回転していた羽も停止した。


「3年も経てば、技術の進歩でかなり小さくなる。レナが見たものはもっと大きかったはず。」

「ちっ……!そういうことか……。」


 レナは、


『してやられたか』


という気持ちに苛まれた。

 あの日、故意に心を怒らせて決闘することにした。それには理由があった。それは『青空心を倒し、おれのまえに連れてこい』という父親の命令があったからだ。


 神宮寺道場が、最強の戦士を作り上げるための道場である事は知っていた。心にはまだ言えないが、なぜ最強の戦士を作り上げようとしているのかも。私もその中の一人に過ぎない。そして心も、そこへ引きずり込まれた。それは理解できるのだが、監視を置かれていた事に腹が立った。心とのあの真剣な決闘も、その後仲直りしたことも、それらの何もかもが監視されていた事に。掌で踊らされている感じがして苛々するとともに、両親が務めるこのBRFの「大人の都合」が気に食わなかった。それだけのことだった。


「BRFは神隠しが多発した後からずっと様々な情報を集めているんだ。だからレナと心の周りのことも知っている。呉塩土山の赤いビームや石碑の事も知っているし、ケイトに備わった能力の事も知っている。BRFの情報収集力は素晴らしいものだ」


「といっているこの咲は、その情報収集力の要である捜査部の長なんだがな!」


 勘吉からの紹介はその一言で済んだ。



「今までのこと……全部知っていたなんて……」


 心・レナ・ケイトの3人が言葉を失う中、茜は聞こえるか聞こえないかの微かな声で呟いた。






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