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「ここはどこなのか?」
秋葉 龍介彼はどこかの森の中にいた。
どこにいると聞かれたら森だとしか答えようがない周りが木々に囲まれた正真正銘の森。
しかし、なにかがおかしかった。
「・・・・・・」
龍介は目の前の見たことのない高さの木々をゆっくり見上げた。田舎の人が都会に来て、高いビルを見上げるような感覚で、だがしかしその木々は高すぎた。
「たっけーーー。」
龍介は思わず口から言葉が漏れてしまった。
その木々の高さは一番高いもので都会の高層ビル並みの高さを有していた。
そして、
『グォォォお』
『ピギャー』
ピックと龍介は聞いたことのない身の毛がよだつ何かの生物の声に全身を驚きと恐怖で震わせた。
もう一つ森がおかしいと思った理由がこれだ。
龍介の耳には先ほどから、聞いたことのない生物の鳴き声ならぬうなり声が聞こえていた。
周りは見渡すばかり大きく育った樹木ばかりだった。
「・・・・・・」
尋常じゃないほど大きい。
都会のビルがそのまま、樹木に入れ替わったみたいだと龍介は思った。
「・・・・・どこだよ?」