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第七王子に生まれたけど、何すりゃいいの?  作者: 籠の中のうさぎ
幼少期編

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22話

お待たせしましたぁ!!!!

「あ、ライ!」

「ジャン兄様にジョン兄様?どうしたんですか?」

ルドさんが部屋まで送ってくれると言うので、その言葉に甘えてルドさんと話しながら自室に戻ってくると、ちょうど自分の部屋からちょっとしょんぼりしているジャン兄様と、そんなジャン兄様の肩を支えたジョン兄様が出てくるところだった。

俺に気が付いたジャン兄様がぱっと顔を明るくさせたが、俺の隣に立つルドさんの顔を見るとさっと顔を青くさせた。

「あ、ベルナルドと一緒、だったの?」

「え?あ、はい。さっきまでフェデリコ兄様と一緒だったので。ルドさんにはここまで送ってもらったんです。」

「ジャンカルロ様、ジョバンニ様。ご無沙汰しております。」

俺の言葉にルドさんが人好きのする笑顔で挨拶をすると、ジャン兄様とジョン兄様の肩がびくりと跳ねた。

「……………ルドさん、俺の兄弟に何したんですか。」

「いやー。何もしてないはずなんだけどねぇ。」

あっはっは!と快活な笑みを浮かべるルドさんとは対照的にジョン兄様がジャン兄様をとうとうその背に庇い始めた。

「ルドさん………?」

「ははっ!やっぱりフェデリコの兄弟はからかいがいがあるよね!」

ぱちりとウインクをするルドさんの脇腹にこぶしをたたき込んでやった。

「いたいっ!」

「フェデリコ兄様がジャン兄様とジョン兄様に怖がられてるのルドさんも関わってるでしょう!?」

「いやー。ジャンカルロ様もジョバンニ様もいい反応だったから、つい。」

クスクスと笑いをこぼすルドさんに、ジャン兄様も恐る恐るジョン兄様の後ろから姿を現したが、ルドさんの視線がそちらに向くとぴゃっ!と再び後ろに隠れてしまった。

「もう!ルドさん兄様たちに何したんですか?」

「大したことじゃないよ?ほら、フェデリコって表情を作ろうとしたら眉間にしわが寄るだろう?それを見ておびえるちっちゃい二人の後ろに立って、じっと見つめたり。」

「それは普通に怖いのでやめてください。」

「えー。」

「愉快犯め!」

再び脇腹に一発こぶしをお見舞いしてやった。

「ははっ!ごめんね、ライ様。ジョバンニ様とジャンカルロ様も申し訳ございませんでした。それでは、そろそろフェデリコのところに戻らないとだから。私はこれで。じゃあね。」

いい笑顔のままルドさんが俺の頭を撫でて、ジャン兄様とジョン兄様には軽くお辞儀をしてフェデリコ兄様の執務室の方へ帰っていった。



見た目の派手さからは考えられないほど穏やかだった第一印象から一変。ルドさんはただのいたずらっ子でした。

それでもそれがあのコミュニケーションの苦手なフェデリコ兄様といいバランスを保っているのだろう。

「ね、ねえ。ライ。ベルナルドと何してたの?大丈夫?なにもされてない?」

ジョン兄様の背後から出てきたジャン兄様が俺の体に異常がないかチェックしながらそう聞いてきたので、ルドさんへの評価はお察しだ。

「大丈夫ですよ。ただ父上と話をした後にフェデリコ兄様とお話させていただいたので、ルドさんに送っていただいただけですよ。」

フェデリコ兄様と話した、と言うとそこでもジャン兄様は顔を青くさせた。

「フェデリコ兄上と話したの!?だ、大丈夫だった!?」

先ほどはやはり気が動転していて俺の言葉を聞いていなかったのだろう。

いやしかし哀れなり、フェデリコ兄様。

やはりおびえられているようだ。

「フェデリコ兄上は、その…………恐ろしくはなかったか?」

ジョン兄様もどこか言い辛そうにそう尋ねてくる。

「…………フェデリコ兄様優しかったですよ?多少、どころかかなり、口下手でしたけど。」

「「くち、べた……………っ?」

ジャン兄様とジョン兄様が口をそろえてそう言った。

口下手ですよ。眉間周辺以外の表情筋がストライキを起こしてるせいで怒ってるように見えますけど、あれただの口下手なんですよ。

「今度フェデリコ兄様とお茶会をするんですけど、ジャン兄様とジョン兄様も参加しますか?」

「お、俺はやめとく!」

「ぼ、僕も遠慮しよう。」

うーん、哀れなり。フェデリコ兄様。

「話してみたら結構可愛い人ですよ?」

「「か、かわいい…………っっ!?」

俺の言葉にジャン兄様もジョン兄様も驚きを隠せていない。

恐らく二人の印象とその言葉があまりにもかけ離れているのだろう。

「あの人あれで結構俺たち弟のこと好きですよ?表情とか、口数とか、そういう表面的なことじゃなくて話してみたらいいですよ。ほんとに可愛い人なので。」

まあそのまま放っておいてもよかったんだけど、俺はフェデリコ兄様もジャン兄様もジョン兄様もみんな好きなので、できれば仲よくしてほしい。

そのために俺にできることがあるのであれば橋渡しくらいしてやろう。

「まぁ、苦手意識があるならしょうがないですけど、もしも気が乗ったらお茶会、来てくださいね?」

ジャン兄様もジョン兄様も俺に弱いことを知っているので、それを利用してそう告げる。それに対して二人は一瞬虚を突かれたような表情して、次いでしょうがないな、と言うようにふわりと笑った。

「ふふっ。ライにそう言われたら俺たちが断れないのわかってるでしょ?」

「そうだぞ。まぁ、確かに子供の時からフェデリコ兄上には苦手意識があったからな。すぐにとはいかないが、近いうちにライがいる時にお茶会に参加させてもらおう。」


ジャン兄様とジョン兄様の二人がそう言ってくれたことが嬉しくて、思わず二人の手を取って声を上げる。

「げ、言質取りましたよ?絶対ですからね!」

「ふふっ。わかったよ!」

「ふっ。ああ、約束だ。」


あぁ、年甲斐もなくフェデリコ兄様とのお茶会が楽しみだ!

皆様お待たせいたしました!

大学も終わり、ようやく、ようやく!!新生活が始まるまで、学生最後の長期休暇に入ります!!!

とはいえ更新速度に関しては劇的に早くなるとは限りませんが、それでも執筆に割ける時間は増えると思われます!

コメント内でたびたび楽しみにしているなど嬉しいコメントをいただきまして、とても励みになります。

今後とも皆様のご期待に添えるように、できれば更新速度早めて投稿していきます!

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