ふたりでひとり、ひとりきりでふたりきり
僕は君であり、君は僕である。
僕の身体は君の身体でもあり、君の身体は僕の身体でもある。
ふたりでひとり、ふたりきりでひとりきり。
そんな双子の、お話。
僕は今どちらなのか分からない。
兄の方かもしれないし、弟の方なのかもしれない。
とにかく僕はどちらなのか分からない。
よく入れ替わって遊んでいたから、そのせいなのかもしれないと思う。
それにしても、入れ替わった僕らに全く気付かない皆を見ているのがとても面白かった。
こうやって遊べるのも双子の特権だろう。
(まぁ、こうして遊んでいる内にどちらか分からなくなってしまったのだけれど)
どちらか分からなくても、僕らの日常が変わるわけではない。
僕らの生活に支障が出るわけでもない。寧ろ重宝している。
分かりやすく言ってみれば自分が2人いるようなものだ。
誰もが1度は「自分が2人いればいいのに」とか思ったりはするだろう?
それが叶ってしまった。便利すぎて感覚が麻痺しそうだ。
あぁ、ちなみに今は兄の方らしい。本当は弟の方かもしれないが。
弟の方になれと言われたらいつでもなれる。
だから別に、このままでいいのだ。
自分が一体どちらであるのか、知って、理解して、人生が大きく左右されることもないのだから。
こんな事を考えながら、僕はビルの屋上から落下している。
何故こうなったのかはあんまり覚えていない。
きっと僕は知って、死ってしまったんだろう。
僕を突き落としたあいつが笑っている。
―――――僕も、笑っている。
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ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛
なんと厨二臭い短編なんだ!!!!!!!
中1の私はなんて文章を書いていたんだ!!!!!!!!
あと2篇ほど中1の頃の作品を公開します......。お付き合い下さいませ。