女王様
それから色々な豪華な食事が出てくる。緊張しながらもアリアは平らげていく。
「アリア姫っ」
と言い、クラウが顔を近づけてくる。
「行けません食事…」
「ほっぺについてる」
クラウはそう言いながら布巾で素早く拭いてくれた。
アリアは勘違いした事が恥ずかしさで顔が真っ赤になる。
「どうしたの?熱?」
クラウはそういいながら額をくっつけてきた。
「違います。アリア様は緊張しておられるのです。」
とアリールの代わりにサラが答える。
「あ、じゃあ今からもっと緊張する事していい?アリア姫を母に紹介したいんだけどいい?」
クラウの突然の提案に驚きつつもアリールは平然を装い喜んでと答える。
しばらくして王妃様が入ってきた。
「息子が結婚を考えてくれて嬉しいわ。あんなに嫌がってたのに、私に合わせると言うことはもう決まりかしらね」
そういって王妃様は笑っていた。
アリアの顔を見るまでは。
顔を上げた王妃は顔をこわばらせる。
「ク、クラウド!この人はダメよ!絶対に…気分が悪いわ。貴方もきなさいクラウド!」
王妃様は部屋を出て行く。一瞬の出来事に何が起きたのか分からなかった。
「きっと母は疲れてるだけ、気にしないで、ごめんね」
平然を装いつつもクラウもなにが起きたのか分かっていないようだった。
「クラウド!?」
外から大きな声が聞こえる。
クラウはアリアの手に申し訳ないとキスをし、走って出て行った。
残されたアリアは焦った。
「サラ!私何かしたかしら?
ねぇ、大丈夫かな?」
「大丈夫ですよ、アリア様は完璧です。なにも悪いところはありませんでしたよ。」
サラは思い詰めた表情をしていた。