食事会1
「大丈夫よ!それより貴方も大丈夫?今日はクラウド王子との食事会よね。気に入ってもらって、この国の秘密を早く掴まなきゃ、ミリアの事が心配よ。」とアリアは今回の事件の事でさらにミリアが心配になってきたのだ。 私の事はいいから…と心の中でミリアが言っている。
「そんな事言わないで…でも毒と分かっていながら口に運べたわね。私だったらきっとそんな事出来なかったかもしれない。」
アリアはつい声を出してミリアと話してしまう。
(アリアは絶対やっちゃダメよ。私には原型がない状態だからできるわけであって姉さんだったら死んじゃうかもしれないのよ)
ミリアは体がない代わりに、身体の回復がとても速い。でも致命的な事があればどうなるかはまだ分かっていない。
「俺は早く貴女たちが目の前で話す日を楽しみにしています」
「私たちが言い争ってた時、よく怒られたわ。」
小さい頃の事を思い出だす。
「本当に大切な時間は失われてから気づくものですよ」
とだけ言い、着替えるアリアを配慮して部屋を出て行った。
そうしているうちに侍女が来て、綺麗なドレスを着せられる。
「アリール様は今日も世界で一番美しいですよ」
と微笑む彼女はミシエルと共に優位つの連れてきた侍女サラである。
「褒め過ぎよ」
アリアは照れ臭そうにするが、鏡に映るアリアの姿はとても美しかった。白いドレスから少し除く肌は透き通るようで、儚く消えてしまうのではないかと思うほどであった。
ミシエルが迎えに来て少し驚いたようにしたが
「マシに見えます」
と失礼な事を言う。
(アリア、ミシエルは照れているだけよ)
アリアはニヤついてしまう。
「またミリア様とお話ですか?」
彼にはお見通しのようだ。
「貴方はどんな女性がタイプなの?」
アリアは少しからかってみる。
「私には初恋の人がいます。」
アリアはその初めて聞く話に驚いた。
「知らなかったわ。どんな人?」
アリアは食い入るように聞いた。
ミシエルは少し考えるそぶりをたませた。
「教えてくれない?」
なぜかとても気になる。今までミシエルの恋の話しんて聞いたことないし。
「さぁ、どうでしょう」
「アリール様、行きますよ」
待ち兼ねたサラが迎えにきた。
「ごめんなさい。ミシエルこの話はまた今度よ」
アリアはミシエルに今度は教えなさいよと口パクで伝えサラと共に部屋を出る。
用意されたテーブルに真っ赤なバラの花束をもったクラウド王子が待っていた。
「アリール姫来たぁ。なかなか会ってくれないから、嫌われちゃったのかと思った。」