日常がぶっ壊れました
「第二次世界大戦では…」
だだっ広い空間の中で虚しく響く声とシャーペンをノートにこする音とそして黒板にチョークをこする…いや、この音はどちらかと言えば叩きつけてるよな音かな…まぁどのみちこの教室内で一番デカい音を出してるような気がする。そんな周りの状況なんて無視して俺は頬杖を付きながら全く別のことを考えていた。
いつもと変わらない日常、うんざりした日常、平和ボケした日本人共の日常…神は何故人間という生物を産んだのか永遠の謎である、食物連鎖の上に立ち文化を繁栄させ地球を最も汚した最低最悪の産業廃棄物。そして本当に愚かなのは自然生物でははあり得ない行為、(同種との殺し合い)
もはや人間は生物とは呼べないのではないかと僕は思う。だがしかし僕もその人間であり正直争いは好きなほうだ、プレイするゲームはどれもグロい系のやつが多いし刺激不足で本当に「平和」というのにうんざりしているのだ、殺し合いを愚かだと否定したがなんだかんだ言って俺はその「殺し合い」を肯定する側の人間ということのなる。それじゃ矛盾してるだろと誰かに突っ込まれても否定しない、がしかし人間そんなものだろ、矛盾がなければこの世は「完璧」しか存在しえないのだから…
矛盾があるからこそ矛と盾があるからこそ「完全なる壁」は突き破ることができるのだ。矛盾がなければこの世界は面白くない、面白いことがあるからこの世は矛盾で埋め尽くされてるということがわかる。だから僕は矛盾こそが全て、そう思う。
ましてや俺に非日常でしか使い道のない「あの力」が扱えるのだから(こんなめんどくせぇ世界誰か壊してくんねぇかなぁ)と人一倍そう思うわけだ。そんなことを悶々と考えていると周りの奴らの目がこっちに向いていることに気付く。
「黒沢…授業中ボーしてんじゃない、ほら教科書156ページ開いて読め」
「え、あ、はい。すいません」
すぐに我に返りかなりテンパる、そんな様子を見ていた周りの奴らからクスクスという笑い声が聞こえる。こっちは笑い事じゃねぇっての!全員に眼飛ばししたい思いをグッと堪え教科書に視線を落とす。
「えーと、あ、ここか。1945年…」
俺が音読を始めようとした時だった、一部の生徒がこそこそと何かを話しているのが聞こえた、俺の邪魔をする気か?と思い睨みつけたとき
「ほら、そこ私語は禁止!次やったら授業妨害で廊下に立ってもらうからな!」と教師が少し怒鳴った、がしかし「で、でも先生…あれ」一人の生徒が震えるを出しながら廊下の方を指差した。教室内にいたものたちの視線が一気に廊下に集まる。それに合わせるように俺も廊下を見た。
開け放しにした内窓から見える廊下に一人の男がおぞましき姿で歩いて来ている。片方の目はえぐれ腹は裂け肌は青白く全身が血まみれ…普段街中を歩いても絶対出くわさないようなその姿は正に映画やゲームでよく見る生ける屍で知られるあの有名なゾン…
「君!そんな悪趣味なコスプレして学校に立ち入るんじゃっ…」教師が叫んだ後すぐその声はかき消された何故ならその男が教室の扉の前で立ち止まった次の瞬間強烈な破損音と共に教室の扉が吹っ飛ばされ、黒板前にいた教師が扉に衝突しそのまま反対側の壁まで吹き飛んだ。そしてしばらくの沈黙…「きゃぁぁぁぁ!!!!」
一人の生徒が叫びそれを合図にするかの如く全員がパニック状態に陥った。ある者はその場にうつ伏せ嘔吐しある者は他生徒を殴りある者は失神しある者は発狂しある者は震えへたれこみ、ある者は廊下に逃げて奴に喰われている者も…更にそこに追い打ちを掛けるかのように今度は外側の窓からガラスを突き破る音がし例の奴の仲間が侵入して来た、ここは三階だというのに平然とお邪魔して来やがった。ガラスの破片が飛び散りそばにいた奴はほぼ即死、そして次々と飢えた奴らの食料となっていく。数分前まで無臭だった教室に血の匂いが充満し地獄絵図という言葉が相応しい光景に現時点で生き残っている誰しもが絶望していた時、俺だけは冷静だった…それどころか自分でも気付かない内に笑みを浮かべていた。でもこの現状をまず打破するため…
「みんな伏せろぉぉぉぉ!!!!」
俺は思いっきり叫んだ、その声に反応しみんな一瞬俺の方を見て慌てて伏せた、生存者全員が伏せたことを確認すると俺は手に持った殺戮道具を起動させた。
突如鳴り響く轟音と教室を包み込む眩しい光。そしてそれは10秒程で止み人喰いの怪物は全滅していた。一呼吸置いて俺は生存者全員の顔を見つめよく見ると全員似たような表情をしていた。皆唖然としていたがしばらくしてから俺の偶然生きていた友人がまず声を上げた。「お、おま、お前…それ何?」
俺が持っている銃を指差し問いかけてきたのので「あ?これはM134ガトリング砲、二つ名は確か無痛ガンだったかな」軽くいつもの口調で答えると
「いや、そ、そんなこと聞いてんじゃねぇよ、ど、どこからそんなもん出して来たんだってき、聞いてんだ、よ…」と
震えた声で返答してきた。まぁ、そりゃそうなるわな、なんせこれはずっと友達にも隠してきたことだったし一生見せることはないと思っていたのだから…
「これは召喚魔法‼︎俺実は昔から魔法が使えてな、それはその内の一つってわけだっ‼︎」俺はにっこりと答えてやった。