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詩集 迷い道

作者: 小日向冬子

なんども夢に見た

絶え間なくふるふると舞い落ちる雪の

その向こう側を


けれどいつのときも

踏み出すことなどできないままに

青く重ねた冬の終わり


あのとき

真白な雪にまみれ

いのちの熱量を奪いつくす引き算に

すんなりと身をまかせてしまえたならば


いびつな心も

厄介なつながりも

薄汚れたあしあとさえも

雪解け水とともに

見事にかたちを失ったはずなのに


時を逃し


少女ですらなくなった私は

いまさら何処へも

辿りつくことができないままに


ひとり立ちすくむ

あのときのように


ふるふると降る雪に

ただ茫然と埋もれながら

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