第2話 百人一首
(はぁ、僕の学校生活どうなるんだろ?)
まったくもって意味不明だった覆面担任の説明が終わったあとは少々がっくりしている古暮。
「あの…古暮君って言ったよね?……」
「え?はい。そうですけど。」
「初めまして。俺は君と一緒で知能系クラスマッチの御田小路っていうんだ。これからいっしょになるからよろしく。」
「はぁ。古暮公義ですよろしく……」
古暮に話しかけてきたのはまったくもってがり勉という感じはしなかった。
見た目は普通で170くらいの身長で痩せ型。これと言って特徴は無い。
「古暮君は百人一首に自信はある?」
「いや、まったくわからないんだ。」
そう言うと御田はくすくす笑い、急に野太い声になった。
「ふふふふ。……僕に任せておいてよ。百人一首には自信があるんだ。百人一首なんて俺の優勝で決まりだね。ははははは。」
(しまった!!変な奴に入学早々絡まれた!!)
そして1時間目の授業が始まった。
「はい!急に出てくる覆面先生です。早速ですがクラスマッチの練習に入ります。」
そう言うと先生は男子10人女子10人の名前を呼んだ。
「この20名はアームレスリングに参加してもらうので、今から筋力クトレーニング室へ行ってください。御田、古暮、賀川、樋口、玉置以外の男子7名女子8名は補欠です。であとの5人は、ここに百人一首を持ってきたので練習しなさい。以上。」
そう言うと覆面男は出ていった。
(おいおい。アームレスリングだってよ。なんかしょぼいな、誰も盛り上がるわけ無いよ。)
するとドッと歓声が湧き上がった。
「よっしゃー優勝すんぞぉ−!!」
「トレーニング開始よ!」
「補欠だけど筋トレしよ!」
(頭が悪いのかな?)
古暮はどこかへ行こうと立ち上がるがその前には御田が立っていた。
「百人一首やろう!」
「ごめん。いまはちょっと」
「だめだよ!今から昼食までは練習時間だよ!他の人も集めよう。」
(そういって御田がつれてきた3人を見ると…一人はやる気のなさそうな細めの目をした。ぽっちゃり系の男。もう1人は髪が長くて目まで覆い被さッている女。もう一人は……………か、かわいい。スラリとしていて小さめでショートカットに小顔でまるでリスを連想させる目つきの自分のタイプ。)
「さぁ自己紹介でもするか?」
御田がそういって知ったことはぽっちゃりが湖山和史。髪の長い女が久那智美そしてあの子は津浪由紀だったこと。
そして百人一首練習は見たの独壇場で一人で100枚も取りやがった。