泥と熱
掲載日:2026/01/29
「オーイ!、、パピー!!!マダー?」
「ん、、あぁ、、今行く」
行きたくないとは言えない。
「パピー?、、アンゼン?、、アンシン?」
「————あぁ、、、父さんは安全で安心だよ、」
顔に泥をかぶせて笑顔の形にする。
泥が水ではがれないように、顔ごと窯の中に入れてじっくりと焼く。
「パピー、、、ココ、、ドコ?」
「さぁ、、どこなんだろうな、、、」
窯の温度はゆっくりと、しかし確実に上がっていく。
「パピー、、カエリタイ」
「ああ、そうだな、、ちょっとだけ待っててな」
酸素は減っていく。そして窯には新たな酸素が送られてくる。
「パピー、、、メ、、ヘン、、、」
「メ?、、、え⁈、、あれ、、、おかしいな、、はは、、、何で涙なんか」
熱しすぎたのか、あるいは泥の中に不純物が多すぎたのか、泥は顔から”ぼとっ”という鈍い音を出して顔から剥がれ落ちた。
熱かった。




