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檻の中視点

思った展開にはならないと思いますよ!フッフッフ

『ありがとうございます。ここに置いときますね。』


いつも気だるそうなメイドのご主人様は檻の前にチェンソーみたいな魔導具を置いていった。


ゴドンッ…


ヒェェェェエエ工!!?? ここに置いとかないで下さいご主人様!


おれの渾身の願い虚しく扉は閉められた。早くっ!ニャントレをしないと!おれは晩ごはんにされてしまうニャン。


本日はお日柄もよろしくご主人様は休日らしい。そして置かれたギザギザの刃なる魔導具。


おれ…本日をもって天界へと旅だつことになりそうだニャン。短いニャン生でございました。まだ100日たってないですが…皆さんしばしのお別れだニャン。


楽しかったぜ。檻生活。さらばホットミルクをふんだんに盛られたこねっこ用のお皿。


ちょっと快適に感じて来てしまった毛布。


たくさん爪とぎしたご主人様の姉の形見のなんとか神の胸像。


ここで始めてもう1週間もたつのか…おれはニャントレもまともにできなく恥の多いニャン生でしたニャン。


朝から分析した結果を発表してそれから命を散らすとしようかニャン。


そうおれの脳みその知識によると…これはある夏の日の動物園の飼育員さんとのこからの会話である。


「そうですねえ。ユキヒョウの赤ちゃんはすごく可愛くて、生まれたばかりのときは500g、亜成獣だとだいたい10~15kgにもなります。それより大きな個体? 突然変異とかなら考えられますけどね〜」


つまり…おれはどうやらユキヒョウよりも加速度的に大きく成長していってるらしい。いや…猫とか看板詐欺ですやん。誰ですか。こねっことか読んでるやつは!?


おれのご主人様である。昨日35kgで今日起きたら45kg

と10kgの増量に成功したおれは、どうやらそろそろ猛獣にふさわしくなってきたようである。


これならば扉を破壊して住民の食欲をかいくぐって門兵を蹴散らして逃げれそうである。


だが…チェーンソー(仮)で武装したご主人様に勝てるかどうか。ここがまた怪しい所である。


ご主人様には1週間のご飯の礼もあるので、おれとしても無下にできないのである。


あと、周りの住民に勝てても衛兵が軍隊規模で襲って来るとまずおれは勝てない。それだけは分かっているのだ。


男なら攻めるべきか…引くべきか おれはこの新たなニャン生にふんぎりがつかないでいた。


『…こねっこ。ねえ…何してるの…』


べ、別に!? 脱走の計画なんて立ててないニャン。


『…こねっこはご主人様より話しかけやすいかも…ふふっ…冗談…』


ああ、この笑顔守りたい!!


おれ猫じゃなくて人間に生まれ変われたならご主人様に絶対恋してたよ。知らんけど。



読んでくれてありがとう♪

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