表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ロキは最強に飽きている  作者: 月極典


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

95/150

オヤマダは舞子とは言わない


「オヤマダ、大丈夫か?」

 グレーのスウェットを着たユーベ扮するオヤマダは左肩をレーザーで貫かれ、そこからプスプスと煙を上げながら流血している。


「左腕の感覚ないんですけど、だ、大丈夫……ですかねぇ」

 息も絶え絶えに見えるが、ユーベの演技なのかもしれない。

 

「大丈夫、かすり傷だ!」

 ロキは明らかに言い慣れていなそうな言葉で励ました。かすり傷、そんなわけないのである。


(ロキめ、励まし下手か!どこがかすり傷だ!)

 内心で罵るユーベ。

 

 プシュンッ


 ウィガンが更に右肩にレーザーを撃ち抜いた。

 

「あぁーー!かすり傷ーー!ど根性ーー!!」

 磔にされながら両肩を撃ち抜かれたのだ、いかに中身がユーベであっても全く痛みが無いとは言えないだろう。


「オヤマダーー!痛いと思うけど、ちょっと聞いていいかーー!舞子くんはどうしたーー!」


「舞子は……家に帰らせたので無事ですーー!!」

 もちろん、嘘である。舞子は本物のオヤマダと共にエルフの里にいる。

(ロキめぇ……このタイミングで質問するな!バレるだろうが……)


 それを聞いたロキ、アイーシャに耳打ちした。

「やっぱり、あれオヤマダじゃないわ。あいつなら舞子なんて呼び捨ては絶対にしない」

 以前、オヤマダはロキのアイちゃん呼びの真似して、舞ちゃんと呼んでセクハラだと怒られて以来、勅使河原くんとしか言ってない。


「えっ、じゃあ誰なんです?」

 目を丸くして小声で聞き返すアイーシャ。


 ロキも小声で返す。

「知らん。だが味方であれ敵であれ、化けてるなら普通の奴じゃない。人質は……無視だ」


 ミミミミミミ……シュオンシュオンシュオン


 ウィガンが今度は指先ではなく、五指を広げ掌に青い光を溜め始めた。オヤマダを狙っている。


「ウィガン、殺すのかい?」

 ローズマリー、今更だが、オヤマダを殺されればロキと完全に敵対することになり、許される可能性は無くなることを意味する。


「あぁ、元より人質など要らん。それにそいつらのコソコソやっている態度も気に入らん」

 ウィガンは冷たく答えた。


 その時、うなだれるユーベ扮するオヤマダの身体全体がが金色に輝き始めた。

「あーー痛い……痛いわぁ……痛いんだよなぁ……」


 バシュンッ


 ウィガンの手から光が放たれた。しかし、その光は金色に輝く対象の身体に弾かれた!


「痛いって言ってんだろ! ばかもんがぁ!」

 叫びながらユーベが姿を現し、磔刑からその身を外し宙に浮いた。先程撃ち抜かれた両肩の傷、磔刑による手足の傷は元から無かったように綺麗に治っている。


「ユ、ユーベ……」

 ローズマリーが驚きの声を上げる。


「やっぱりユーベのおっさんかぁ、オヤマダに化けるならズコッはもっと練習が必要だったな!」


「やかましいわ、ロキ」


「んで、2人は無事なんだな?」


「あぁ、安全な場所にいるよ地球が吹っ飛んでも問題ない場所にな」

 念の為具体的な場所の言及は避けるユーベ。


「いやいや、問題はあるだろ……。つか、この船さっきから太陽から離れていってないか?」

 ロキは寝室の窓から見える太陽が少しずつ遠ざかっているの見た。


「あの恒星の破壊はやめた。ターゲットのお前はここにいるしな。それに先遣隊が地球とやらを調査した結果、破壊するには惜しい惑星であることがわかった。食糧の補充も必要だから征服することにした」

 先遣隊の報告によれば、戦艦の運航に必要な地下資源が豊富であり、何より食糧となる生物が山のように生息しているとのことであった。それは人間も含まれている。


 ロキは敵に理性がなく、損得を考えずに破壊を楽しむ相手であることを最も怖れていた。

「へぇ、意外と頭良くて助かったぜ……ウィガン」

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ