表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ロキは最強に飽きている  作者: 月極典


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

87/150

高く舞い上る首チョンパ


 アフリカ大陸中西部、聖大樹に程近い密林。


 ユーベが太陽を眺めていた。まだ、太陽に異変は見られない。しかし、かの恒星を狙う底知れぬ悪意が徐々に大きくなるのを感じていた。


 数億年の長きに渡り見守ってきた奇跡の惑星。その命運が間も無く尽きようとしている。

(何か自分に出来る事はないものか……)


 その時、彼が地球全体に張り巡らせたアンテナに引っかかるものがあった。

(これは、ローズマリー……ロキを探しに来たな。しかし、ロキはこの次元に在らず。となると……関係者の彼らが危ういか、ふむ)


 ユーベは魔法陣を出現させ、姿を消した。


◇◇◇


 地獄の井戸21階層。


「黒龍の奥さん、俺が首チョンパしたそのボディ、冷凍出来る?」

 ロキは白龍にハッシュの胴体が腐らないよう、冷凍保存を頼んだ。


「容易いこと」

 白龍は息を吹きかけハッシュの胴体をカチカチに凍らせた。こうしておけば、ハッシュが隙をついて再生しても、直ぐには次元の書で別次元に逃亡出来ない。


「ロキ、僕の胴体を魚市場の本マグロみたいに扱わないでよ。別に腐らないから!」


「あ? 何か言ったか首チョンパくん。気安く俺の名を呼ぶんじゃねぇよ、2度も俺をコケにしやがって」

 ロキの話し方にいつもの軽妙さが無い。


「だからごめんて。僕だってローズマリーに話したらウィガンに殺させるって脅されたんだよ」

 まだフレンドリーに謝るハッシュの首。


「だからぁ、脅されたら簡単に裏切るお前のその性根が許せねぇって言ってんだ。脅されたら俺に相談すりゃ済む話だろうが、要するにお前も俺を信用してねぇって事だ」


「いや、今回ばかりは相手が相手だったからだよ。ウィガンは本当にヤバい奴なんだ」


「それはユーベっておっさんに聞いたわ。んで、そのウィガンって勘違い宇宙最強井の中の蛙野郎は今どこにいるんだよ」


「どこって言われても次元の書を出せないから探せないよ。だから一回再生して良いでしょ?」


 ボォコッ!!


 ロキがハッシュの首を思い切り蹴り上げた。首は高く舞い上がり凍りついた壁にグシャッと激突し、跳ね返った。


 地面に転がりながら文句を言うハッシュ。

「痛ったぁーー! 酷いなぁ、そこまでする、ロキ!?」


「するさ、まだわからんか? 俺は今、自分でも引くほどブチギレてんだ。俺を裏切ったお前に待っている運命を教えてやる。1、今すぐ消滅。2、全てを正直に話して消滅を回避、そしてどこかの次元に俺が別々に隠した心臓と胴体を探す冒険の旅に、さすらいの首チョンパとして出発する」


「どっちも嫌なんだけどぉーー!!」


 ボコォッ!!


 再びロキが蹴り上げた。

その時、部屋の扉がギィと音をたてて開いた。


「し、失礼しまぁーーす……」

 アイーシャだ。彼女はこの空間で展開されている状況が理解出来ない。先程までの嵐のような攻撃のぶつかり合いこそ無く静かだが、ロキが青い毛玉のような物体を蹴り上げているし、近くには凍りついた胴体、そして、白龍は……さらに恐ろしい姿に変異しているではないか。


 そして、その変異した白龍が自分に向かってブレスを吐こうとしている。

「ひぃぃ!」


「待ってくれエルザ! このエルフはそこにいるロキの妻だ!」

 エルザ、それが白龍の名前らしい。と言っても、龍に名前を付ける習慣は無く、人語を話す2頭ならではの事だ。

 

アイーシャがロキの妻だと主張する黒龍に各々が反応する。

白龍エルザ「何?」

ロキ「おっ?」

アイーシャ「ええっ!」

ハッシュ「痛ててって……うそやろ?」


「そこのエルフ、今、ええって言ってたぞ?」


「本当だ、そして俺の幼龍の頃の命の恩人でもある!」


 ロキが話に割って入る。

「あのぅ、ちょっとマジで時間ないからさ、込み入った話は向こうで夫婦とアイちゃんで話してもらって良い?あ、白龍に言っておくけど、ウチのアイちゃんが黒龍とデキてるとかは、ぜーーったいにないから!」


「そうなんです、エルザさん誤解なんです……って、そこ! 首チョンパが喋ってる!」

 夫婦喧嘩は収めなければいけないわ、首チョンパが喋るわ、もう何が何やらのアイーシャだった。


「うん、アイちゃん、そういうのも後回しね」


 ロキはハッシュの青髪を掴んで離さないように自らの次元の書を出した。

「ほら、どこにいるのか早よ教えろ」


 扉から中の様子を覗き見たレイス。静かに扉を閉め、皆に報告する。

「中でハッシュがロキに首チョンパされた」


 一同「はい?」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ