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息子には前世の記憶があった

怪談とは少し違うかもしれないけどいいか?


俺の子供には前世の記憶があった。


息子が3歳になって、二人で留守番している時にこの話をしてくれた。


「俺はあなたをずっと探していました。」


突然息子がこんなことを言った。俺は誰が言ったのか最初分からなくて、息子の顔をこちらに向けた。そしたら息子が泣いていた。


俺はどこかぶつけたのかと心配になって気が気じゃなかったが、息子は逆に冷静に、静かに涙を流しながら話し始めた。


要約すると、息子は生まれる前、戦争に行って兵隊さんをしていた(学がなくて、話から何の戦争なのかはわからなかった)。


息子はどっかの部隊の一隊員で、いつ死んでもおかしくないところに派遣されていた。


毎日部隊の仲間が死んでいき、撤退に次ぐ撤退で、祖国が侵略されていくのを肌で感じる日々だったそうだ。


そんな中で息子の心が折れなかった理由は、その部隊の隊長のおかげだった。


隊長は非常に優秀かつ情に厚い男で、戦況が悪くなったら隊員の命を優先した選択をするような男だったとか(ここら辺結構語ってたんだが、全然理解できなかった)。


で、戦争が終わる数週間前に、隊長は息子をかばって死んでしまったと。


息子はその隊長に相当可愛がられていたうえ、同郷の人間だったらしく、えらく落ち込んだそうだ。早く戦死して隊長に会いたいとやけになったが、ほどなくして終戦。祖国に帰ることになった。


戦争に負けた息子の国は混迷を極め、息子は隊長の骨や遺品を持って帰ることもできなかった。息子は故郷に帰った後、隊長の実家に泣きながら謝りに行った。


殴られるどころか、そのまま殺されてもいいと思っていた息子だが、隊長のお母さんは「あなたが生きていてくれただけでも良かった。息子からの手紙であなたのことは知っている。弟のように可愛いと言っていた。」と言い、そのまま飯まで食わせてくれたそうだ。


息子は隊長にもらった命、何があっても大切にすると誓い、そのまま天寿を全うしたそうだ。


息子は死ぬ寸前、これで隊長に会えると言う若干の期待を胸に抱いていた。


だが、死んだあと、死後の世界のような場所に行ったらしいが、そこには隊長はいなかった。


天国への階段のようなものを登って行ったが、道中も、登り切った先にも誰もいなかったらしい。


隊長が死んでから30年ほど経っていたらしいから、仕方がないことは分かっていながらも、息子は諦めがつかなかった。


死後の世界を渡り歩き、何とか隊長の痕跡をたどって行った結果、俺の嫁の腹ン中に入ったそうだ。


「だから俺はあなたのもとに生まれられてうれしい。ありがとう。」


聞き終わるころには俺も泣いていて、手に持っていたナイフを捨てたんだ。


当時俺は事業に失敗して借金地獄だった。嫁はそれでも支え続けていてくれたが、俺はどうしても失敗したという事実を受け入れられなくて、本気で死のうと思っていた。


多分、当時の俺は相当追い込まれていた。だからこの話も俺の妄想か、幻聴だったのかもしれない。


それ以降、息子の口から前世の話が出てくることもなかったしな。


先週、8歳になる息子とお風呂に入った時に、俺の胸にあるやけどの跡を「銃の跡だ」と言われて思い出したので書いた。

よくある「前世の記憶がある身内」の話です。ホラーでもなければ怪談でもない、オカルトの類ですね。

こういう系の話のキモは、前世の記憶があったのは幼少期のみですって部分です。大人になっても覚えてるだと、つじつま合わせに苦労します。

また、こういう系は不気味にするのが難しくて、大体感動系にシフトしてい置くのも特徴ですね。不気味なまま終わるのは、「嫁の義父母が俺を流産した息子だと思ってる」って話くらいでした。タイトル忘れましたが、「nazolog」というサイトあされば出てきます。

勢いで書いたので推敲してないのでみんなの指摘だよりです、

最後まで読んでくれてありがとう。

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