5/6
ウメノカ
哀しいことは忘れていたい今は確かに一緒なのだから 美しく楽しい話をしたい
今では私にも仲間がいてささやかな家もある
一人ではぐれてこの人の大きな屋敷に隠れて怖がってばかりいた時とは違う
でも時間はすぐに過ぎ去っていく
いつもどおりに自分に仕方がないと言い聞かせて木戸を閉めると突然に強い目になって
あの人が言った 「いつか迎えに来る」
無防備なままの自分は、少し意味が分からなくてそれから動揺が来た
「だってお前様には仲間がたくさんいるのに」
「みんなどんどん転生していってしまった、家族もだ」
自分は驚いて少し放心しながら聞いた「なんで、お前様は転生しないの?」
「そうしたら、お前のことを忘れてしまうだろう、この場所のことも」
「だって、だって そしたら人間でなくなってしまうよ」
体が小さく震えるのを感じた
この人は何かを見つけたか決心したのか、いづれにしても嘘はついていないのがよくわかるのでそれが恐
ろしい