夢のプレゼント (エイノ版)
ちょっと切ない詩になってしまいました。
女性目線の詩です。
夜の空を見上げてごらん
ほらね、あの時と同じように粉雪が降っている
瞳を閉じてごらん
あの日の記憶が蘇ってくるよ
何もないところから始まって
何もないのが当たり前だと思っていたよ
でもね、どうしてかなぁ
幸せを感じるともっともっと欲しくなる
でもね、どうしてかなぁ
幸せを感じるとそれを壊したくなる
寒がりな私の手をギュッとしてくれた
それに甘えるように握り返した
貴方が私の右側にいてくれた
いつも私を守ってくれてた
そんな当たり前のこと
クリスマスイブ前に貴方は言った
『プレゼントは何がいい』
私は嬉しくって照れくさくて
『何もいらない』って強がってみせた
でも、本当だよ
プレゼントなんていらない
貴方が傍にいてくれたらそれで良かった……
なのにどうして?
貴方がいてくれればいいっていったのに
プレゼントはいらないっていったのに
クリスマスイブに会う約束をしたのに
あの日貴方は死んでしまった
貴方に会いたい……
今年も貴方を待っています
夜の空を見上げてごらん
ほらね、あの時と同じように粉雪が降ってきた
瞳を閉じてごらん
ほら、貴方の姿が目に浮かぶ
プレゼントなんていらない
こうして貴方にまた会えたから
私は微かに貴方の温もりを感じながら思った
『当たり前が、一番幸せなんだ』と