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出番だョ!全員集合!

一応書いた

みんなのベースとなる身体が完成した


かなりこだわったよー



難しかったのが幾つかある


 まず、髪

リアルを追求して髪を一本一本分かれている様にモデリングをすると、サーバーへの負荷が重くなってしまう

なのでいくつかのパーツに分けて動くようにした。けれどもそのパーツの数はかなり多いので、サラサラな髪も再現出来るだろう


基本的な物理演算システムは【ファンバト】の物を使っている


 次に、肌

柔らかい肌を作ろう!と僕達は取り組んだ。だが、


「あんなに身体がグニャングニャンになるなんて」


腕をプニプニつつくとしよう。そうすれば…ほぼ無限に指が刺さる

原因は幾つかあった

肌の皮が無限に延びること、

中に骨がないから途中で遮る物がないこと。

皮の延び具合に限界を定め、人間の骨格をほぼ再現することで解決した

そう

人間の骨格をほぼ再現である

途方もない作業。髪は諦めたのになぜ骨は諦めないのか…え?髪は成り立つけどこっちはそもそも成り立たないから?


 次に体内

肺を作り、食道を作り、口の中を丁寧に作り、声帯も作った

いくつも解説したいが、特に声帯を頑張ったかも

【地声を数パターンAIに読み込ませれば、その声が出せる声帯を作るAI】をイズミが持ってきた

その声が地声ならこういう高音が出るよねこういう低音が出るよねここの高さは出ないよねなどを計算して作ってくれるらしい。一番高い声と低い声をAIに渡せば精度も上がるらしい

…すごい技術だね!イズミが偉い通り越して怖い!


そしてこれらのこだわりのパーツを、数値を変えるだけで変わる様にしたこと。

お絵描きアプリの色を変える様な物で、髪の長さや髪型を変えることができる

ほぼ同じ物で、体型や体格などが変えられるものも用意した

少し違う物で、花の形や目などをパーツごとに選択することができるもの。さらに微調整も可

後はオプションで、タトゥーやそばかすやホクロをつけれる様にした


うん

つい勢いでキャラメイクの機能作っちゃった!

これなら直感的にキャラの姿形を変えることができると思う





「と、いうわけで…

召喚!オレの友達!出てこいみんな!」


と言いながら僕は他の人格に意識を委ねようとしていく…

…けれども僕の意識が途絶える事は無く

目を開けると大量のマネキンが存在しているのだった




イズミはパソコンをつつき、即席の台を作って出してくれた

それってグラウンドで校長先生とかが上って喋る台だよね?

朝礼台…

照りつける太陽の下、ありがたいお言葉を話していらっしゃる校長先生の御前では、オレンジの担架が目立つ

うっ…何人倒れたっけ。

これも地球温暖化の影響なのですよ…


とまあ、こんな無駄なことを考えながら僕は壇上に上がる



僕の身長はマネキンよりも少し…少しだけ!低い

だから壇上に上がってやっとみんなを見渡せた


みんなは一人一人が個性を出して話していた。特徴がないはずのマネキンなのに…

あれはテツかな…あれはルマかなぁ…あれは…ぜったいレンだなー…


おっと、僕が壇上に上がったことが広まってきて、僕への視聴率が上がってきた


…マイクが欲しくなるなぁ



僕はみんなに向かって声を張り上げた


「みんな!おはよう!()()()()()!マチスだよ!」


反応は

「おう!おはよう」や

「そういえば初めましてか…」や

「「よろしく!」」や

「ご機嫌ようですわ!」…や

「フッ待ち侘びたぞ」……などがあった


ここにいるみんなは直接会ったことがなかった。というより会えなかった

みんな、筆跡と口調、録音の時のイントネーションなどで覚えている。正直似た様なやつもいてややこしい


「早速だけどみんな見分けつきにくいからー…キャラメイクしよーか!

みんな視界右下の家のマークを押してー!」


「キャラメイクってなにぃ?」

疑問が聞こえてきた

ええ、機械に触れてこなかった機械音痴達には馴染みがないのかもしれない

そういう方々にも対応しますよー!


「キャラメイクというのはですね、自分のキャラクターを作ることで、この自分のキャラクターのことをアバターと呼ぶことも多いです

まあ、肉体をこだわる作業のことです」


「おーい、口調かたくないかー?」

テツが煽る様な茶化す様な口調で言ってくる


「そうだなぁ、付き合いも長いし、もうちょいフランクにいくか!」

ニヤニヤ

「おーう、そうしてくれーい」

ニヤニヤ


テツは学生のノリの様な、まあ、気軽に話すことが好きだと言っていた気がする。僕も嫌いではない、むしろ居心地が良い

さっさと進めろとイズミが睨んで来ている


はーい、では進めますよー



「視界右下にある家のマーク押したー?

それホームボタンって言って、基本的な動作や設定はそこに詰め込む気だからよろしくー!

この空間限定の設定としてキャラメイクをする様にするんだけど…」


説明をした。

この機能は実装しようと思って、かなり力を入れたこと。不満点や不便なところ、分かりにくいところを教えて欲しいこと。自分のありたいと思う姿にするために、時間はかかっても良いこと。

分からないところがあったら教えてね、見回りしていくからー


わちゃわちゃギャーギャーあーだこーだ


「おーい、これって…」

「これ、髪が邪魔になって…見える様にしたりできる?」

……


ということで


完成されました!


60人程のアバターが!


今回は全員、荒川 空の身体をベースにして作った【人間モデルD】を使って作ってもらった


Aは【赤子】、Bは【平均身長の男】、Cは【平均身長の女】だよ

あとは、Eに【小さい子供(4〜)】というのがあるのだが、これは推定幼稚園児に見えるぐらいの子供で、第二生長期前程の姿までならば調整可能である


…D?……【成長期付近の子供】だよ…

僕、高校生なのにね…

ひどいよね!

もっと視聴率上げてー!(みんなこっち見てー!)

視聴率の使い手はうちの学校の先生です

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