ポンコツ社長
目が覚めた
僕はいま、社長の家
源家にいる
「社長はお金を持ってそうだし、豪邸とかに住んでいるのかなぁ」
と、来る前の僕は思っていた。
僕がいるのは、少し年季の入ったボロいアパートの一室。
1人でいるには充分だが2人になると、とても狭く感じる部屋だ
社長が言うには
「私が初めて東京に来た時、電車で迷子になって、結構乗り過ごしてしまった…
そして降りたところは、「ここ本当に東京?」という所で、途方に暮れていた…
そんな時に、不思議なおばさんに『あんた、迷子かい?だったらうちにおいで』と言われ、ここに来た。…のだが
おばさんは『少し家族に顔を見せてくる、水道代とか電気代とかガス代とかも頼んだよ』と、広島に帰って行った。
私も広島県民だからね、「家族は大事にしてくれ」と喜んで送った…
それから2年半、音沙汰は無く、このアパートの大家は私が代わりにやっている」
…僕は子供だからよくわからないけど、どうやら不動産を通さずにアパートと契約したらしい。
不動産を通さなかったら、騙され放題なのではないだろうか。
多分社長は、そのおばさんに騙されて、アパートを押し付けられたのだろう。本人は気づいてなさ、いや、気づいていても受け入れてるかもしれない
まあ、社長がアパートを保有しているので部屋を無料で貸すことができるらしい。
◇◇◇
そして現在、午後8時。近くのスーパーの弁当と惣菜を食べた僕達は、無料アパートの一室で
ヘッドギアをつけている
◇◇◇少し前◇◇◇
「ゲームをしよう!空く…」
「…え?」
閉めたはずの玄関から社長が来た。だけど僕は風呂を出たばかりで、ほぼ半裸だった(下は全部着ていて上がタンクトップのみ)
社長は僕の姿を一瞥すると回れ右して扉を閉めた
「で?なんですか?」
着替えた後、教えてもらっていた社長の部屋に行って問い詰める
「えーと、その、着替え中だと思わなかったって言うか、なんというか」
「チャイムぐらい鳴らしても良いんじゃないですかぁ?んー?」
「すみませんでしたー!」
社長は言い訳しようとしていたが、圧をかけたらすぐに土下座した。
「いやー、でも君いい身体してたなぁ?」
「反省してます?」
「してるしてる、でも結構筋肉あったな?」
「まあそうですね。喧嘩っ早い人格がいまして……殴られたいですか?」
社長がまたすぐに土下座した。今回はすごい勢いだった
「っは!違う違う…私は「ゲームをしよう」という誘いに来たのだよ」
「……何するんですか?」
睨んでも【それだけは譲らん!】という覚悟が見えた。絶対にゲームするつもりらしい
「では、【ファンバト】をやろう!」
ー説明をしようーー(突然のイズミ)
【ファンバト】とは、【ファンタジーバトルロワイヤル】の略であり、【未完ゲームs】の代表作のようなフルダイブ型VRゲームである。
やることは、簡単に言えばケンカ、難しく言えば喧嘩である。そう、殴り合いじゃー!(殴るとは言ってない)
武器は、刃物だけでかなりの数があり、銃の種類もかなりある。
フィールドもたくさん、使うキャラクターもたくさんである。
キャラクターによって使える武器が限られている。
イベントなども定期的に開催されるので、少し弱いキャラクターを愛している人も楽しめるものがある
【自分】と【マチス】と【テツ】と【喧嘩っ早いやつ】はやったことがある
まあ、やれば分かる!
ーーーーーーーーーー
「じゃあ、やりますか」
「機械はこっちにある」
「準備が良いですねぇ」
VRギアって中古品でも二十数万円するのにそれを2台。布団の上に。社長踏まない?大丈夫?
目の前には布団が2枚並んでいる。…何も考えない。僕は何も
「アカウントは既存のやつを使ってくれ。ではおやすみ。また会おう。」
「はあ」
やるかぁ
僕はギアをつけて社長の隣で寝る。
◇◇◇◇◇◇◇◇
『既存のアカウントがあります』
頭に直接聞こえる案内の声、よく聞くと社長の声だ
視界の左上らへんに表示された枠に手を伸ばして、既存のアカウント[space]を選ぶ
『フレンド[フレッシュリーフ(社長)]から招待されています』
案内の声。それと同時に画面いっぱいに表示された枠。またそれを触る。
「やあ空君!また会ったね!」
「…はぁ」
「なぜため息をつくんだい!?」
「もういいです、疲れたのでさっさと始めましょう」
今僕らがいるのは一面真っ白な壁に覆われた立方体空間。
壁に近づくと文字が浮かび上がってくる
正面にあった壁が[お知らせ]
右にあった壁が[バトル]
その右にあった壁が[武器]
その右にあった壁が[キャラクター]
その右にあった壁が[お知らせ]っと、一周したな
とりあえず左の壁に近づきキャラ設定を行う
とりあえず暗殺者の「アサイン」にしようかな
『ダイスローール!』
大きめの社長の声が響く
ファンバトの特徴その①
一日に1回ダイス(1d6)を振り、出て来た数字を[DEX(素早さ)]などの要素に振り分けることができる
「アサイン」はDEX(素早さ)が元から高くHPやDEF(防御)が低いキャラクターだ。それにCON(体力)が少ない、走るとすぐに息が切れて動けなくなってしまう。だが素早い
今回はCONに出た目(3)を振り分けておく
ファンバトの特徴その②
振り分けられた数値を削って他の要素に振り分けることができる
HP30→15
DEF4→1
STR10→8
DEX22→25
CON1+3→6
今回はポイントを20減らして5ポイント増やした
減らしたポイント÷4、を増やすことができるのだ。
「後は、感覚設定か…60%で良いや」
フルダイブ型VRゲームの宿命、【感覚設定】これだけ赤文字でどでかく書かれている
次だ、左に移動する
武器…マチェットとー、苦無かなぁ
装備?、忍者装束!
やっと設定終わったー!
左の壁に行く
社長、まだ来てないんだな
2分後
「待たせたかな?」
社長が黒いスーツでやって来た。…大きなスナイパーライフルを担いで
「2分ですね」
「女性相手は、今来た所と言うのが普通だろう」
「まあ良いでしょう、感覚設定は何%ですか?」
「怖いなぁその質問、痛い目に遭うのかい私は。70%だよ」
「ふーん…まあいっか」
「怖いよ空くん!?」
「始めましょうか!」
無理矢理始める、
戦闘方法はPVP
フィールドは広めの森の中、時刻は夜を選択する
社長はビルが立ち並ぶ街中、時刻は朝を選択していた
『ルーレットスタート!』
社長の音声が響く。
ルーレットが始まり要望のどちらかが通る
…結果は社長の要望
「チートだ!チートだ!社長権限だ!」
「そんなもの使用していない!」
それは知ってる、使うような人ではないと思う。
『健闘を祈る』
社長の案内の声が聞こえ、景色が高速で動く。ビルが立ち並ぶ街が高速に見えて、気がついたら。
僕はビルの中にいた。
分かりにくかったらすみません。修正していきます
バックアップあってよかったー!
【ファンバト】は書く予定でした。
名前が単調?ウルセーヨ
名前が「若葉」だから【フレッシュリーフ】
やっぱり開発側の人がそのゲームで有利に立ったら、チートが疑われるんですよね…
もうチートや、チーターやろそんなん!(某キバ○ウ風)