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エピローグ
一面の白い荒野が、夜闇の中で、その白い砂の一粒一粒を淡く輝かせている。
その荒野に、老人が一人座り込んで、うつむき、夢を見る。
それは、青空の下、晴れやかに笑う少女の姿。
老人は、それを空から見下ろしている。否、それは、龍の見た景色だ。龍たちは共鳴し、互いの視界を夢に見て、それを時に、老人に垣間見せた。
老人は夢を通して、少女の成長を見守ってきた。
やがて、老人は目を開けた。
まだ目を閉じることはできないようだ。
どうやら、後継者を一人、育てねばならないよう