なんでこうなった…いや誰!?
戦闘シーンとかでの語彙力が…ない…!!
あと感想を見る度に励みになりますありがとうございます…
なんでこうなったのかな…そう思いながらメイド服のティアと相対してる。周りは荒野で何も無い。精々岩がちょくちょくあるぐらいか。
ティアは2本の黒いナイフを持って軽く身体を動かしてる。
自分はコートの姿で無手だ。エクスカリバーとデュランダルは人間状態のアルタに預かってもらってる。
「準備はよろしいですか?」
「自分は問題ないよ」
「…大丈夫…本気で…やる…!」
まあとりあえずはこうなった経緯を軽く説明するとしよう。
あれは2日目の朝の事だった…
――――――――――――――――――――――――
朝、とりあえず起きてから服を着てるとティアも起きてきた。まだ寝ぼけ眼だがこちらを見た。
「おはよう…ございます…」
「おはよう。とりあえず…服着て?」
そう言うと昨日の夜の事を覚えているのか顔を真っ赤にしながらメイド服を着始めた。
その時に今日は何をするかとか考えながら呟いてしまったのだ。
「…身体動かしてみたいな」
[戦闘ですか]
そうそう。今のステータスだとどこまで動かせるか分からないでしょ?だから確認とかも含めてしたいなーと。
[成程。では少々お待ちを]
そう言うと着替えてたティアが何やら頭を傾げ始めた。まさか…
「んぅ…?何この声…うん…ふぇっ…!?」
…アルタさーん?
[色々と説明中ですのでお待ちください]
アッハイ。
それから数分後、説明が終わったのかティアがこちらを向く…のだがめっちゃ目が輝いてる気がするのは気の所為なのか。
気の所為じゃないね。
「主様…凄い人だった…!!」
アルタさんや…色々と教えたのね…
[ええ。色々と。はい]
「主様…!!」
「…どうしたの?ティア」
「主様の…役に立ちたい…!」
…と言いますと?
[彼女を模擬戦の相手にするのです]
ステータス的に無理では!?
[マスター。ご自分が女神なのをお忘れですか?]
(ポクポクポクポク チーン)……あっ加護で底上げ!?
[イエス。加護を授ければマスター程ではないにしてもそれなりのステータスや能力を得れます]
なーるほど…授ける方法は?
[授けたい人に対して何処でもいいので触れながら念じてもらえれば。それとティアには既に説明済みなのでどうぞ]
相変わらず準備のいいことで…
[恐縮です]
念話で話をしてるとこちらを見ていたティアがいつでも問題ないですよ感を出てた。どういう感じだって?目がね…そういう事だよ…
「はぁ…とりあえず説明は終わってるみたいだし加護授けるね」
「…!!」
めっちゃ嬉しそうな顔してる。可愛いなぁ…ロリコンとかじゃないからね?
[あんな事したのに?]
やめて…とりあえず手を乗せて…と。
「ふぁ…」
(…気持ちよさそうな顔してるなぁ…)
えーっと…加護をティアに…
[加護の儀式を確認。ティアへの付与を開始]
そう声が聞こえると同時にティアの身体が光りだした。背中の方から光で作られた羽根が見えたりしてる。天使の羽根的な…
それが一度広がり、バサッという音と一緒に徐々に消えていく。
完全に消えると同時に背中に女神のような絵が描かれた紋章が浮き出ると同時にそれも消えていった。
「ん…ぅ…」
[加護の付与完了。ティアのステータスの更新完了。ステータス内容を表示します]
そう聞こえると目の前に自分のステータスと同じような透明な板が出てきた。えーっとなになに…?
<ティア>
種族:エンシェントエルフ
クラス:無し→暗殺者
年齢:13
レベル:6→ERROR
魔力:1200→ERROR
攻撃力:60→ERROR
防御力:50→ERROR
俊敏力:30→ERROR
魔攻撃:900→ERROR
魔防御:300→ERROR
魅力:測定不能
運:27→ERROR
<装備>
超越せしメイド服(new)
<スキル>
<オールスキル>(new)
<魔法>
<全魔法>(new)
<奥義>
現在ありません
<ソウルスキル>
<死の超越>(共有中)
<加護>
超越女神の加護
<称号>
最後のエンシェントエルフ・女神に祝福されし者
女神の寵愛を受けし者・奴隷メイド・超越者
最強のメイド
こうなった。やだこの加護…強すぎ…?
[マスターの加護を受ければ必然とこうなります。それといくつかのスキルは共有済みです]
仕事早いね…ってソウルスキルって条件あったよね?
[既に昨日条件満たしたじゃないですか]
えっそういう事なの!?
[冗談です。そういうのも一例に上げれますがマスターの場合それプラス、加護と奴隷と主人という関係にあるので条件を満たしました]
そっかぁ…
「凄い…力が出てくる…!」
「っと流石に念話では面倒なので直接話しますね」
そう言いながら俺の背中からにゅるんって出てきた。いやティアからは見えてないんだけどそんな感じの感覚があった。
絶対わざとだこれ…
「マスター。模擬戦をするにしてもティア自身の武器がありませんので何か作成しましょう」
「というかクラスが暗殺者なのは何故…?」
「彼女の適性が1番高かったのでそれにしました」
「あっそう…」
「新しい武器…いいの…?」
「いいのいいの。それじゃ早速作りましょー」
という事で作成する事になったんだけど…どういうのを作るか…
クラスは暗殺者って書いてたな…随分物騒なんだよなぁ…!
しかし暗殺者らしい武器か…だとしたら…ナイフかな?
そしてある程度イメージが固まった為、昨日と同じ感覚で<創造>を発動する。手を黒い光が包み込み、それが晴れるとそこには黒いナイフが1本握られていた。
試しに抜いてみると刃の所に骸骨の絵が彫られてた。
……<鑑定>っ!
<神器 無限にして絶死の短剣>
超越女神がティアの為に作った一振りのナイフ。
無限の死のナイフは敵を逃さず死へと至らしめる。
<能力>
<増殖> <投擲【神】> <短剣術【神】>
<自動修復>
<エクストラスキル>
【死からは逃れられない】
<神器解放>
【襲い狂う無限の死】
魔力を込めて発動。
ナイフを無限に生成し、魔力で浮かせ操る。
発動中、攻撃が命中する度に耐性を貫通して即死させる。
【死からは逃れられない】
攻撃が命中する度に 毒・麻痺・睡眠・石化のどれかをランダムで付与する。耐性貫通。
<超越せしメイド服>
メイド服を超越したメイド服。
破壊不可。動きを一切阻害しない。
もはやこれはメイド服と言っていいのだろうか。
となった。…いやなに突っ込み入れてるのさ<鑑定>さん。
「マスター相変わらずですね」
「わぁ…!」
…ティアが可愛いからいっか。
「では行きましょうか」
「え?何処に?」
「異空間を作成し、そこで模擬戦します。普通にしたら周りへの被害が酷い事になると思うので」
「へ…?」
――――――――――――――――――――――――
そして今に至る。
…本当になんでこうなったんだろ。ティアはやる気満々だしなぁ。
「勝敗はどちらかがリタイア宣言をする。もしくは実質死亡判定となった場合。魔法の使用はありです」
「はーい…手加減は?」
「ティアは無しでいいです。マスターは適度に考えてくださいね」
うへぇ…とりあえず頑張りますか。
「では――――開始ッ!」
「ッ!!」
開始と同時にティアが消え…いやこれ動きが早すぎて瞬間移動になってるだけだ!?
気づいた時には下からティアがナイフを構え、首を狙って斬りかかってきた。あれこの子さっきまでレベル6でしたよね!?
[マスターの加護で色々と強化されてますから]
それで済む話じゃ…ってあぶなぁ!?
間一髪で身体を反らしてナイフを躱す。だが空振りに終わったと認識すると即座に回し蹴りをしてくる。いや早いって!?これ絶対<短剣術【神】>の影響あるな!?
咄嗟に手で回し蹴りをしてきた方の脚を掴み、そしてその勢いのままブン投げた。
「そぉい!!」
「にゅっ!?」
即座に投げた方向を確認。それと同時に全力を出さない程度に地面を蹴る。そうすると音を置き去りにして先回りし踵落としを決め…って消えた!?
振り抜いた脚は止まらずそのまま地面へと激突。その衝撃で自身の周り半径3mぐらいの地面に罅が入り凹んだ。
その事に驚く以前に、背中の方から殺気を感じると即座に屈むと立ってた場合首辺りの場所に黒いナイフが振り抜かれてた。
怖っ!?ティアこんな子だっけ!?
[やると決めた事は徹底的に頑張る子みたいです]
観戦組は気楽で良いなぁ!?というか消えたのって転移か!!
[マスターの加護により成長速度とかも強化されてますね。戦闘中に学び、判断し、そしてそれを即座に実行する。暗殺者に仕上げたら強くなりますね]
あぁーそれは良かった…じゃないからぁ!!
あっぶな今心臓狙ってきたし!?
[へいへーいマスタービビってるー]
すっごい棒読み!!くっそこのままペースを持っていかれる訳には…はっ。
そういえばアルタは魔法の使用は許可していた。つまり…
そう考えると同時にバックステップで後ろに下がる。
するとティアはそのまま追撃せんと即座に追いかけてきた。
――――――だが今回はそれが仇となる。
ティアがナイフを振りかぶった瞬間、魔法陣が展開され鎖が伸びる。そしてそのままティアの手足に絡まりつき拘束した。
「あっ…!!」
即座にティアの背後へと周り心臓のある所に拳を軽く当てる。
それでティアは負けを察したのかそのまま項垂れた。
「うぅー…」
「お見事です。マスター」
やった事は単純。罠を仕掛けただけだ。
魔法による拘束の罠を設置。ティアの速度は瞬間移動とほぼ同じだがそこは女神の力。問答無用で拘束した。
とりあえず解除してと…
「いやー…怖かったわ…」
「マスターも対応出来てましたし良い感じだったと思います」
「主様…強い…!」
そう言いながらキラキラした目を向けてくるティア。
純粋って…色々と怖い…
「ところでマスター。身体のスペックの把握は済みましたか?」
「うーん…まだあまり…?」
「そうですか。まあ3秒間の出来事でしたし当たり前ですかね」
「…えっそんだけしか経ってなかったの?」
「マスター達の速度が早すぎた為、体感時間が長く感じたのでしょう」
そんな事も有り得るのか…いや確かにゲームとかしてる時時間が短く感じる時確かにあるけども。
「まあとりあえず、まだし足りないという事ですね?」
「かなぁ…もうちょい把握したい」
「では彼女達ともう1戦。どうでしょうか」
「彼女達…?」
そう言いながらニコニコとしてるアルタはとある方向へと手を向ける。そこにいたのは…2人の少女だった。
片方は金髪金眼の赤い和服を着た美少女。
もう片方は銀髪銀眼の青い和服を着た美少女。
…えーっと誰だ?
「誰だとは酷くないか!?ご主人!!」
と金髪金眼の少女。
「初対面ですよ姉様…すみませんご主人様」
と銀髪銀眼の少女。いや本当に誰だ!?
「マスターマスター。私が何か持ってないと思いませんか?」
「何か…」
何かって…うーん…そういえばエクスカリバーとデュランダルが…えっ?
「…一応聞くね?」
「おう!なんだご主人!」
「…エクスカリバー?」
「だぞ!」
「…それで君が?」
「デュランダルです。ご主人様」
………どうやらこの和服美少女達はエクスカリバーとデュランダルだったようです。
そっかぁ……そっかぁ………………
「嘘おおおおおおおおおおおお!?」
そう叫んだ自分は悪くないと思うんだ。
厨二心がくすぐられた…
「痛いですね」
真顔で言わないで?アルタさん
「私とデュランダルの出番が少ない!!」
「もっと多くして欲しかったです」
次回があるでしょ!?