目的地が見えた…何か起こる予感?
そろそろ本格的に物語を始動します。(ハードルを更に上げていくスタイル)
それと今回少し短めです…
オーガを倒してから約10分程歩いてたら森が見えてきた。
あそこがクレアが言っていた<帰らずの森>で間違いないだろう。
「そういえばなんで帰らずの森なんて名前に?」
「知らないの?あの森の手前側は弱い魔物が多いんだけど奥の方に行くと一気に魔物のランクが上がるのよ。手前側は初心者の良い稼ぎ場だったりするんだけど、それで調子に乗って奥の方に行って帰ってこない人も多いの」
「初心者殺しというか…慢心する奴が多いのか」
「そっ、だから基本的には注意喚起されてるわ。にしてもおかしいわね…」
「おかしいって…何が?」
「さっきオーガが出てきたでしょ?あれは普通なら有り得ないのよ」
「ありえないって…でも出てきたよな?」
「だからそれがおかしいのよ…Aランクの魔物があんな平原にぽんぽん出てきたら命がいくつあっても足りないわ…オーガだって普段は森の奥の方にいる魔物なのよ?」
「つまりは…森の方で何か異変が起きてる?」
「えぇ…その可能性が高いわね。とりあえず警戒しながら依頼をこなしましょう」
でアルタさんや。何かあるか知ってるよね?
[イエス。情報を表示しますか?]
ネタバレしたくないから今回は無しの方向で。
[イエス。マスターとティアなら問題ないでしょうがクレアが危険に陥る可能性がありますので、ご注意を]
想像はつくけどね…とりあえず進むかぁ。
ちなみにティアはずっと無言で隣にいるよ。大人しいというか…常に警戒してるというか?
[イエス。マスターを怪我させる訳にはいけないと考えてるらしく常に警戒してるようです]
…あとで撫でとこ。
<SIDE グレイ>
にしても昨日は凄かったな…あの嬢ちゃん…リュウだったか?
あの蹴りの早さ…伊達ではないのは分かるんだが…あんな奴がいたなら他国の奴でも噂になっててもおかしくはないと思うんだがな…
「グレイさんグレイさん。サボりですか?」
「あー…?サボりじゃねぇよ。昨日の奴の事を考えてたんだ」
「リュウさんの事ですか?あの人フード被っててあまり見えなかったけどとても美人さんでしたもんね」
「ちげぇよ。そういう事じゃない」
そんな事を言ってくる受付嬢は…えーっと…確か黒髪で蒼色の瞳って…あぁ思い出した。昨日ここに配属されたばかりの…というかなんで事務室に入ってきてるんだこいつは。
「ミレイだっけか。どうしたんだ」
「名前昨日言いましたよね…忘れてたんですか?」
「髪と瞳は全員覚えてるが?」
「うわぁ…まあいいです。それでですね。先程のリュウさんなんですが依頼を受けましてね」
「ん?そうか。でもなんでそんな事を報告しに来たんだ?」
「いえなんとなくです。しっかし本当に美人でしたよね。あまり見えなかったのにそれでも分かるぐらいでしたよ」
「そうかぁ?どっちかというとあの蹴りの方がヤバかったと思うが。あの動きは素人とかそういうもんじゃないぞ?」
「それもそうですねぇ。ちなみに帰らずの森に行ったらしいです。オークの複数討伐の依頼だとか」
「あぁ、あれか。でもパーティー組まないと受注出来なかったと思うが」
「クレアさんと一緒に組んだらしいですよ。どうやら誘われたみたいですね」
「クレアか。あいつなら問題ないだろ。実力はそれなりにはあるしな」
しかし帰らずの森か…まああいつなら余程の事が無い限り心配する必要は無いと思うが…
そんな時だった。事務室のドアが思い切り音をたてながら開けられると顔面蒼白になってる受付の男が入ってきた。
「グレイさん大変です!!」
「どうした。落ち着いて話せ」
「帰らずの森に、龍王が入っていくのが確認されました…!!」
「…何?」
龍王?あいつは確か別の所に…
「あのー…龍王ってなんですかね?」
「知らないのか!?龍王は…」
「お前は帰らずの森への依頼を全てストップ。それと森に入るなと勧告を出しにいけ。それとサブマスに王への報告に行かせるように」
「…分かりました。貴方は…」
「奴がこの国に攻めてきた時の対策でも考えておくさ。ほれ、行ってこい行ってこい」
「了解です」
「一応聞くが、情報源は?」
「依頼帰りの冒険者です。帰り際に森を見たら龍王らしき龍が確認出来たと…」
「あいわかった」
そう言うと受付員は落ち着いた足取りで退出した。すぐ落ち着けるのは良い事だ。
「それで龍王って…」
「あぁ。龍王ってのはな…」
「かつて幾つもの国を滅ぼしたSSSランク指定の魔物だよ」
「…えっ」
「そいつが帰らずの森に来たって…何しに来たんだよ…」
「どどど…どうするんですか!?SSSランクって…!!」
「まあ落ち着け。奴とは対話出来る」
「へっ…魔物が?話せるんですか?」
「一部の上位龍ってのは会話も可能なんだよ。俺も1度だけだが龍王に会ったことあるしな」
まあ奴に勝てるかと聞かれたら無理だな…あんな奴とは戦いたくねぇ。
「はぁ…それなら安心ですかね」
「一応話は分かる奴だからな。気分で国を滅ぼす奴でもあるが…」
「安心出来ないじゃないですか!?」
「だから念の為に対策するんじゃねえか。まああいつも特に理由が無ければ攻めてきたりはしない。仮に来たら神にでも祈っとけ」
「随分と余裕ですね…分かりましたよ。もう…」
「はっはっはっその意気だ」
そう言いながらミレイは退出した。
しかしリュウとクレア…奴らは帰らずの森に行ったと言ってたか…
「全く…無事に帰ってきてもらいたいものだっと…」
そう言いながらグレイは椅子から立ち上がり、とある場所へと向かった。
場所は変わり王城。ラクス王の部屋だ。
そこで今日も変わらずに執務をしていた。そこへ扉が開かれた。
「おーっす。邪魔するぜラクス王よ」
「グレイか…全くなんの連絡も無しに来るのはやめろとあれ程言っておるだろう。自由過ぎるのも駄目じゃぞ…」
「悪い悪いって」
そう言いながら椅子へと座る。唐突に彼が訪問してくるのはこれが初めてでは無いので落ち着いていた。
「それで、あんたに報告がある」
「ふむ…なにかな?」
「この国から近くの帰らずの森は知ってるだろう?あそこに龍王が降りたと連絡が来た」
「何じゃと…!?」
「その情報を持ってきた冒険者曰く、らしき龍を見たって事だがな。警戒しておいて損は無いだろう」
「…そうじゃな。騎士団へ情報を回しておく。警戒を強めておくように言っておこう」
そこまで言った所でまた扉が開かれ女性が入ってきた。落ち着いた雰囲気の眼鏡をした女性だ。
「失礼します…ってギルドマスター。先に来ていたなら私を報告に寄越さないでください」
「はっはっはっ悪いなカリア。それで細かい情報は持ってきたんだろう?」
「抜け目なく。しかし大丈夫ですかね」
「問題は無いだろう。でも念の為に対策は立てておくぞ」
そして、3人による対策会議が始まった。
「今回も出番無かったなぁ…」
「姉様、落ち込まないでください」
次回あると…いいね…




