転生の時…いや雑じゃない!?
――――――かつて全てを超えた存在が居た
――――――かつて全てを産み出した創造者が居た
――――――かつて全てを包み込む母が居た
その者は他の神を産み、星を産み、人を産み…
――――――そして、いなくなったという。
「…いや、いきなりそんな事聞かされても困るんですけど」
「ん?あぁごめんごめん!そんな神様が実際に居たんだよ!」
「いやそうじゃなくってですね…こちらとしては寝てたらいきなり白い空間にいてって状態だから言われても困ります」
はろはろ皆元気?俺の名前は龍!そこら辺にいる普通の大学生だ!
ちなみに歳は20歳。
んで家に帰って寝て起きたらあら不思議。変な白い空間に居たって訳だ。
そしていきなりこの目の前の幼女(?)に変な話を聞かされたって所。
…ぶっちゃけこれ夢であって欲しいなーって思ってる。
「んで何の用ですか…」
「あれ意外とあっさり。普通ならここはどこだー!とか言いそうなのに」
「驚く以前に帰りたい」
「あらら。でもごめんね?帰す事は出来ないんだー」
…よし落ち着け。素数を数えるんだ。2,3,5,7…いやそうじゃない。
というかこれあれだなー…小説とかで見た展開だなー…
「ご名答!君は死んじゃったから異世界転生って事だあ!」
「サラッと心読まないでくれます?」
「神だからね!」
「はー…で理由ってなんですかね…」
「んーっとね、かくかくしかじか」
「なるなるダイ〇ン」
えーっと要約すると…
俺の魂過去にいなくなったその伝説の神様の物
↓
でもまだ小さかったため抑えれてたから地球無事だった
↓
だけど20歳超えて一気に封印解けてきてるせいで地球崩壊の危機
↓
急いで神界に連れてきちゃったテヘペロ☆
との事。
なるほどなるほど。
「…理解したくねぇ…!!」
「あははは。でもそうだから仕方ないよね」
「はー…まあいいや…俺いたら地球壊れるーとか現実味無いけど、そもそもこの空間が現実味無いからなぁ…」
「という事で君には神様になってもらいます!」
「ちょっと待て」
「ごめんね。こうしないと他の世界でも支障きたすからさー…」
「…そっかぁ…大学生だったのに働かなきゃか…」
「えっそっち…?いやまあそもそも働かなくていいんだよ」
「…ナンダッテ?」
「いや君の場合ね?働くというよりも自由に過ごしてもらうのが仕事みたいなものだから…」
「やります」
「早いね!?」
いやだって…自由に過ごす事が仕事とか言われたらやるしかないじゃん…?
転生して神様になって自由に過ごしてね(キラッ)だよ?
まあうん…自分普通に働きたくないし…いや地球でだったら生きるためにはしなきゃだから仕事する予定だったけど死んじゃったもんだし…
「じゃあ龍様を新しい世界に飛ばすね。それと同時に神化も完了するから」
「えっそんなあっさりするの?」
「いや普通はしないよ?でも龍様の場合事情が事情だから…」
「そうなのか…って様付けしなくていいのに」
「いやいや。まだ神化する前とはいえありとあらゆる神界に古くから伝えられてきた伝説の神様だし。承認してくれたからには様付けしなきゃだよ」
「そういうものなのか?」
「そういうものです」
そうなのかー…なんか神様は神様で色々とあるんだね…
「とりあえずその世界に飛ばすね。本来は色々と情報とか言うべきなんだろうけど…まあ龍様なら問題ないから!」
「いや問題大ありでしょ!?」
「という事で行ってらっしゃーい!」
「ちょっと待てええええええええええええ!!!!?」
そう言った直後、俺の視界は白く染め上げられた…くっそこうなったら全力で楽しんでやるからなぁ!!!
「…ふぅ。だいぶ雑にしちゃったけど…まあ平気だよね…うん…」
本来ならあんなやり方は即座に消滅させられても文句言えないよ…でも今回ばかりは許してもらいたいなぁ…とにかく心臓バクバクだよ…
「…伝説の神…超越女神様…まさか男になってるとはなぁ…」
原初の命、全てを超えし女神、我々の先祖達様の大いなる母…
「こんな担当を僕によこさないでよ…怖かったからね?」
…とりあえずこれだけは祈っとこ
(どうか、よい神生になりますように…あとこれ以上胃をキリキリさせるような仕事は来ませんように…)
どうやら神は、色々と大変なようである
「…というか超越女神様って男にはならないからどう足掻いても女に…大丈夫なのかな…」