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幕末†恋姫~新選組☆恋風録~  作者: 疾風海軍陸戦隊
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入隊試験試合 剣一対深虎

俺は新選組に入隊するため土方さんの提案で屯所の庭で入隊試験をすることになった。しかも実技で4人の試験官相手に善戦すれば合格だといことだ。そして最初の試験相手は


「おらぁ!おらぁ!さっさとかかって来いやぁー!!」


と、ぶんぶんと槍を振り回す、短い金髪に耳にピアスをしたボサボサ髪の女性が叫んだ。なんかこの人を見てると小夜叉姉ちゃんを思い出す。でもあの姉ちゃん怖そうだけど本当はとっても優しいんだよな・・・・よく小さい頃アイス買ってもらったし。


「おい、どうした-!さっさとかかって来いやー!!」


「深虎。落ち着きなさい。まだ試合始まってないわよ」


興奮状態の彼女を近藤さんが止める。


「両者前へ!」


土方さんの言葉で両者前に出る。俺は土方さんに貸してもらった真剣を構える。真剣か・・・・義父さんや祖父ちゃんっといってもまだ30代後半だが、その二人や義母さんたちの稽古以来だな。うちの稽古っていっつも真剣で勝負するからな・・・・・


「早くしてくれよ~副長!私早くしたくてたまらないんだから!」


「深虎。まずは名乗ったらどうだ?それが礼儀だぞ」


と、土方さんがきつい目で原田さんにそう言う


「はいはい・・・・・じゃあ、さっさと名乗ろうぜ!私は新選組十番隊組長の原田深虎左之助はらだみこさのすけだぁー!!」


そう言い原田さんは槍を構え


「藤田剣一です。よろしくお願いします!」


と、俺も名乗り刀を構える。


「両者。始めっ!」


土方さんが片手を下へ下げ試合が始まった。そして・・・


「うりゃりゃーっ!! 」


先に先手を打ったのは原田さんだ。その槍使いは荒々しくそして思い攻撃だった。俺はその攻撃をなんとか受け止める。やっぱり重い!槍の速さは小夜叉義姉ちゃんや綾波義姉ちゃん並みだ。けどその重さは華雄義姉さん並みだ!!


「ほぉ~私の一撃を受け止めるなんてやるな!だが!」


そう言い原田さんは力押しで俺を押しそしてブォンッ!!ブォンッ!!っと俺を近づけさせないように槍を振り回す。


「ははぁー!!おら、どうしたー!かかってきな!そんあんじゃ新選組に入るなんてことできねえぜ!!」


「くっ・・・・」


俺は次々と来る槍を防ぐのに精いっぱい一体どうすれば、俺は焦った。すると・・・・・


『焦ったら負けだぞ剣一』


俺は小さい頃、和奏姉ちゃんの言葉が思い出された。



あれは数年前の稽古でで翠義姉さんや蒲公英義姉さん。そして小夜叉姉ちゃんに和奏姉ちゃん彩菜姉ちゃんと試合した時のことだ。5人一人ずつ試合したが結果は4試合中0勝5敗の大敗北だった。


「あ~負けた~お姉ちゃんたち強いよ~隙がなさすぎるよ~」


と、俺が縁側に座り一人で言うと


「バ~カ。すきを窺おうとするから逆に隙ができちまうんだよ」


「あ、和奏お姉ちゃん」


「よう。剣一。隣いいか?」


俺が頷くと和奏姉ちゃんが隣に座る。


「それにしてもすごい痣と擦り傷だな剣一」


そう言い俺の頭を優しく撫でる。


「だって槍って長いから間合いに入れないよ・・・・・」


俺がそう言う確かに槍は刀より長いそれ故間合いに入れなかったのだ。俺がそう言うと


「焦ったら負けだぞ剣一」


と、ポンポンっと俺の頭をたたく和奏姉ちゃん


「焦れば焦るほど肝心なものを見落とすぞ。確かに槍は長くて間合いに入りにくいけどな槍も完ぺきに防御できるわけじゃない。そこには必ず入れる場所があるんだぞ」


「どこにあるの?」


「そんなの自分で見つけろよ。僕が教えたって意味ないんだからさ」


っと頬をかきながら、和奏姉ちゃんはそう言うのだった。




「さあ、さあ!どうした!かかってきな!それとも怖気づいたか?」


「ねえ花桜梨?彼全然動かないわよ。もしかして深虎の言う通り怖気づいたのかしら?」


試合を見ている桜がそう言うが隣で見ている花桜梨はただじっと見ている。


「(お前の腕はそんなものなのか剣一?)」


内心、花桜梨はそう呟いていた。すると剣一が原田に向かって突進した。




「さあ、さあ!どうした!かかってきな!それとも怖気づいたか?」


原田さんがそう言い槍をぶんぶん回す。焦るな・・・・・どこかに必ず突破口がある。すると一瞬だが突破口が見えた


「(あそこだっ!!)」


俺は原田さんの間合いに入るべく突っ込んだ


「はっ!玉砕か!?まあいい喰らえ!!」


そう言い原田さんが槍を俺に向け着いたその瞬間を狙い


ガキンッ!!


「なっ!?」


「「「っ!?」」」


その時俺のしたことにみんなは驚く。俺はその一撃を刀で受け流し弾いた。


「何!?弾いた!?」


その一瞬の出来事に原田さんが驚き隙ができた。俺はその隙を逃さず原田さんの間合いに入り鞘で腹部を寸止めする


「そこまで!勝者。藤田剣一!」


土方さんは勝敗の結果を言った。


「やるわね・・・・あの子。そうは思わない美風?」


「確かにいい太刀筋でしたが、あんなのまぐれですよ局長」


「フフッ…そう?」


「くそ~まさか私のやりが弾かれるなんてな。お前結構やるじゃんか剣一」


と、原田さんが悔しそうにそれと同時に嬉しそうに言うと


「そんなこともあるわよ深虎。剣一も深虎相手になかなかやるわね…でも次はそうはいかないわ。」


そう言い先ほどのショートヘアーの少女が前に出て


「次は私。新選組2番隊組長の永倉雪菜新八ながくらしんぱちが相手よ・・・・」


と、次の試験相手は新選組幹部の中で三強の一人といわれた永倉さんが相手となるのだった・・・・





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