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幕末†恋姫~新選組☆恋風録~  作者: 疾風海軍陸戦隊
13/17

京都の見回り

俺が土方さんこと花桜梨さんの小姓として正式に新選組の隊士になった翌日、俺は土方さんに呼ばれた。まあ、俺は小姓だから何かの用事を言われるんだろ。そう思い俺は花桜梨さんの部屋の前につくそして


「花桜梨さん、剣一だけど?」


「ああ、剣一か。入れ」


と、その言葉を聞いて俺はなかへ入るとそこには花桜梨さんが書き物をしていた。俺は


「あ、あの花桜梨さん・・・・何か用ですか?」


「ああ、用って言うのは他でもない。お前には京の見回りに行ってもらいたいと思ってな」


「え?」


「新選組に入った以上、私の小姓だけではなく、隊士としてこの京を守るのが新選組の隊士としての任務だ。そこでお前には京の街並みとか地形を覚えてもらうために今から市中を巡察する隊士たちと行動しろ。隊を束ねる組長の指示には従え、いいな?」


「あ、はい。わかりました」


俺がそう言い部屋を出ようとすると


「ちょっと待て剣一」


「はい、なんでしょう花桜梨さん?」


「なんだその花桜梨さんって言うのは?」


「え?だって、花桜梨さんは新選組副長であり俺の上司だから呼び捨ては駄目かなって?だめですか?」


「いや、ダメではないが男にさん付けされるのはなんていうか・・・・・・こそばゆい。だから呼び捨てでかまわないそれと敬語もいらん。だから花桜梨でいい」


「わかったよ花桜梨。じゃあ、行ってくる」


「う、うむ、気を付けて行けよ」


と花桜梨は顔を赤くしそう言う。そして俺は部屋を出る。そして花桜梨は


「・・・・・花桜梨っか」


と、さらに顔を赤くしそう呟くのであった。そして剣一は廊下を歩いていると


「あら、剣一さん」


「あ、どうも春美さん」


そこへ偶然、春美さんに出会った。


「街の見回りかしら?」


「はい。花桜梨から街の地形を覚えてもらうため今から行く巡視隊と一緒に行くところです」


「そう、今日の巡視隊は確か菊ちゃんの隊ね。気を付けて言ってらしゃい」


「はい。行ってきます」


そう言い俺は春美さんにそう言うと急いで門の前に行く。するとそこには


「お、来た来た。剣一、待ってたよ~」


と、そこには菊代以下一番隊の隊士たちがいた


「お、お待たせしました」


「うん。花桜梨さんから話は聞いたから、それじゃあ早速行こうか。じゃあ、みんなも今日の見回り張り切って行こー!」


と、菊代は元気いっぱいに腕を上げてそう言うと隊士たちも腕を上げて


「「「おぉー!!」」


と、返事をする。まるで先生が生徒たちに『これから遠足に行くぞ!』というみたいな感じだ。そして俺は菊代に連れられ京の街へと向かうのであった。





京の町


「ほ~これが京都の町か~。結構賑やかなんだな」


と俺は今日の街並みを見てそう呟く。今俺がいるのは京都の歓楽街。


「でしょ。ここはね京都の町で一番賑やかなところなんだよ。まあその点、騒ぎいとか事件とか多いんだけどね。御所とかそういうところなんかは気楽で治安はいいらしいんだけどあそこは見廻り組の連中が取り締まっているからな~あ~あ。旗本とか幕臣の連中は厄介ごと面倒くさいことを全部私たちに押しつけちゃってやになっちゃうわ」


そう文句を言いながらそう言う菊代。そう新選組のパトロール地域は治安のあんまりよくない歓楽街だ。因みに新選組と対をなす組織「京都見廻り組」のパトロール地域は御所なんかがある官庁街なんかが多い。そんなことを話しながら俺たちは歩く、すると街の人は先ほどまで普通に歩いていたのに俺たちを見るや否や道脇の方へどいてしまう。そしてその目はなぜだか怯えたというか怪訝そうな目で見ていた。そして・・・・


「おい、あれ壬生浪やで、やだわ~この前も人斬ったんやろ?」


「やだわ~飢えた狼集団やで」


「そう言えば前にも狼集団にいた偉い鴨を殺したというで」


「はぁ~恐ろしや恐ろしや」


と、そんな目で見ていたり小声でそう話したりしていた。そう言えばこの時代の新選組ってあまり評判が良くなかったって歴史の本で読んだっけな・・・・それ以前に


「ねえ、菊代。一つ訊いてもいいか?」


「ん?なになに?」


「さっき、街の人が言っていた『狼集団にいた偉い鴨を殺した』って言うのあれどういう意味?」


そう、先ほど街の人が言ったあの言葉の意味が分からなかった。鴨ってなんのことだろう?みんなでカモ猟でもやっていたのかな?そう思い俺はその疑問を菊代に訊くと菊代はピタッと止まり、少し顔をしかめた。その顔はなぜだか悲しさが入り混じった顔であった。


「菊代?どうしたんだ?」


と、俺は心配になってそう訊くと菊代は先ほどのしかめ顔からすぐにいつもの無邪気な笑顔になり


「さぁ~なんのことだろうね~菊代ちゃんにはさっぱりわからないよ~あはは!!」


と、そう言いまた歩き出してしまった。すると先輩格の隊士が俺の肩をポンと叩き、


「ま、坊主。お前には今はまだ知らなくていいことってことだよ。さ、さっさと仕事に戻ろうぜ」


と、そう言い彼らも歩き出す。なんだろうなんか変な事を言ったかな俺?その後俺たちは街を見廻ったがこれといって事件とかは起きなかった。そして日が暮れる他の隊士が先に帰る中、菊代も


「じゃあ、剣一君。私たちも戻ろうか♪」


「ああ、そうだな」


と、そう言い俺たちは屯所へ戻ろうとした瞬間、


「なんだと!もう一度言ってみろ!!」


「「ん?」」


といきなり怒鳴り声が聞こえ俺と菊代が振り向くとそこには


「吠えるなよ壬生浪が貴様ら新選組ごときが怖くて京の町を歩けるかって!」


「なんだと!!」


と、そこには先ほどの隊士たちが浪人と何やら言い争いをしていた。それを見た菊代が


「まったくあの子たちは喧嘩早いね・・・・ちょっとけんかの仲裁に行ってくるから剣一はここで待ってて」


と、そう言い菊代は喧嘩の仲裁に行くべく橋の向こうへ行ってしまった。すると・・・・・


「や、やめとうせ!!」


「ん?」


と、今度は別の方から女の子の声が聞こえそこへ顔を向けるとそこにはまた別の二人組の浪人が少し小柄で髪のボサボサした黒い和服を着た女性にからんでいた


「わ、私は忙しいんだ!あんたらにかまっている暇はないぜよ!」


「いいじゃないかよお嬢ちゃん。酒の一杯付き合ってもさ~」


「そうだぜ、俺たちは会津の勤王志士。日夜あんたらの為に戦っているんだぜ。その見返りに付き合ってもばちは当たらないじゃないかよ」


「・・・・・・会津は幕府側ぜよ」


と、ジト目でそう突っ込むと二人組は顔を真っ赤にし


「うるせぇ!!とにかく来いよ!!」


と、強引に少女の腕をつかみ連れ去ろうとする。さすがに見てみぬふりはできないので俺はそいつらに近寄り、その女性の腕をつかんでいる浪人の腕をつかみ関節技を決める


「いでででで!!」


「おい、やめろよ。彼女嫌がっているだろ?」


と、そう言うと浪人はあまりの痛さに少女の腕を離す。それを見た俺は浪人の腕を離し、彼女を庇う形で前に出る。そして浪士二人組は俺の姿を見て


「なっ!?その羽織は貴様、新選組か!?」


と、そう言いそして俺の後ろにいる少女が


「新選組?」


と、不思議そうな顔で見ていた。すると浪士組二人は


「壬生浪め!よくも邪魔しやがったな!!」


と、そう言い刀を抜く。そして


「死ねヤァ!」


とそう言い斬りかかるが俺はそれをすらっと避けそしてジャンプして回し下蹴りをくらわし一人を倒す。今の技は昔、子供のころ亞莎義姉さんに護身術として習った技だ。


「まだやる気?」


とそう言うと残った浪人は敵わないとわかったのか舌打ちをし


「覚えていろよ壬生浪!!」


と、そう吐き捨てて気絶した仲間を運んでどこかへ行ってしまった。そして俺は少女の方へ顔を向け


「君、大丈夫?」


と、そう訊くと少女は笑顔で


「ああ、助かったぜよ。さて、私はそろそろ行かないとやることが山のようにあるぜよ。じゃあね新選組の隊士さん」


と、そう言うと彼女は去ってしまった。すると菊代が戻って来た


「やあ、やっと仲裁が終わったわ~・・・・・・あれ?剣一。何かあった?」


と、訊くと


「いいや、なんでもないよ」


「そっか。じゃあ、屯所に帰ろう。遅くなると花桜梨ちゃんがうるさいから」


「ああ、そうだな」


と、俺は菊代と一緒に屯所へ帰るのであった。






一方、路地裏では・・・・・


「まさか新選組に助けられるとわね~世の中面白いぜよ」


と、先ほどの少女がそう呟き歩いていると


「あぁー!いたいた!おい、才谷!」


「お~誠。」


と、そこへ緑色のツインテールをした少女が才谷と呼ばれた少女にやってくる


「お~じゃないじゃろう!?おまん、どこさいっておったぜよ!探したじゃないか!?」


「いや~悪い悪い。ちょっと道に迷うてな」


「たく。おまんは気楽じゃな」


「まあ、良いじゃないかぜよ。それよりも腹がすいたの。どこか美味い所でも食べないか?確かここいら辺でうまいシャモ鍋の店があるって聞いたぜよ」


「わかった。わかった。これ以上うろうろされたら困るしな。そこへ行こうか竜馬・・


「よっしゃぁー!早速行こうぜよ中岡!」


と、そう言い二人は路地裏から姿を消すのであった。





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