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幕末†恋姫~新選組☆恋風録~  作者: 疾風海軍陸戦隊
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入隊試験試合3 無邪気な天才と剣一のラッキースケベ


「あれ?避けられちゃった?まあ、いいや次は必ず仕留めるから♪」


な、なんだよ・・・今の。速すぎて見えなかったぞ!?瞬間移動?いや、違う。これは俺の予想だが、恐らく彼女は目にもとまらぬ速さで走り俺の背後を取ったんだ。まるで雛姉ちゃんの蒼燕瞬歩のように・・・・だとするとこれは非常に厄介だな・・・・俺がそう思っていると菊代はニコっと笑い


「それじゃあ、剣一君。またまた行くよ~♪」


と、そう言い再び彼女の姿が消えるのであった。


「また消えた!?」


俺は見えない相手に焦る。くそ・・・どこから来るんだ?俺はそう思い、刀を握りなおすのであった。




「まったく菊代は・・・・・いきなり素人相手に縮地を使うなんてね。入隊希望者には使うなっていつも言っているのに・・・あいつ剣一を殺さなければいいんだが・・・・・・・・・」


と、試合を見る花桜梨がため息をつくと隣にいた桜が


「あら?花桜梨。彼のことが心配なの?」


「別にあんなやつのことはどうでもいい。ただ、素人相手に菊代が得意戦技の縮地を使うなんてな。前にあれで問題起こしたのは近藤さんも知っているだろ?」


「ああ、あれ?確か街中に出た盗人を捕まえようと菊代が縮地を使った時、盗人は捕まえることはできたがその時の威力で街の建物を壊したっというあれか?」


「ええ、確かの彼女の戦技は素晴らしいものだけどね~まあ、ともかく今は剣一の試合ね。でも彼なかなかやるじゃない。菊代の縮地を躱せるなんて」


「ああ、だが、躱してばかりじゃ状況は一歩も進まない。なあ、美風?」


と、花桜梨がそう言うと美風はこくんと頷き、剣一と菊代の試合を見るのであった。


「ほらほら私の攻撃を躱すのは感心するけど。それだけは菊ちゃんには勝てないよ~それじゃあ剣一君また縮地いくよ~!!」

そう言い再び彼女の姿が消え、そしてあたりは足音があちらこちら聞こえる。


「くそ・・・・早いな。これじゃあ攻撃できね・・・・・どうすればこの状況を打開できるんだよ・・・」


俺はそう思い相手がどこから来るか目で探し始める・・・・・あれ?そう言えばこれ前にもどこかで体験したような・・・・・・そうだ。あれはまだ俺がガキの頃に雛義姉さんと模擬戦をした時だ。普段はいたずら好きの雛義姉さんだが、この模擬戦になると本当に強い。しかも先ほどの菊代と似た技である蒼燕瞬歩を使う。まあ姉ちゃんは『頑張って早く足を動かせば、速く動くことが出来るの術』って言っているけど。まあ話を戻そう。僕はある時、家の近くにある森の中の鍛錬上で雛姉ちゃんと模擬戦をしたが雛姉ちゃんの使う蒼燕瞬歩でやられっぱなしだった


「隙あり!」


ぽかっ!


「あいたぁ!!」


「ふふ~ん♪また雛の勝ちだよ剣一君」


「う~雛姉ちゃん。ずるいよ突然消えたかと思ったらいきなり背後をつくなんて~」


「全然ずるくないよ?それに剣一君。君が隙だらけなのが悪いんだよ?あれじゃあ叩いてくださいって言っているもんだよ?」」


「う~そんなこと言われたって・・・・」


「ほら、泣かない泣かない剣一君は男の子でしょ?それに泣く姿を和奏ちんや一葉さま。それに凪さんや思春さんに見られたら笑われるよ?それに雛の命も危ないし・・・・」


と、そう雛姉ちゃんにそう言われる。最後に言った言葉は聞き取れなかったがとにかく俺は袖で涙を拭う。

それを見た雛義姉さんはにこっと笑って


「そう、えらいえらい。それじゃあ、ご褒美に雛から特別ヒントをあげる。まず雛の使う御家流のことなんだけど、確かに雛のお家流は足が速くて目では見えないけど相手に一撃を与える際気配が出ちゃうんだよ」


「気配?」


「そ、気配は目では見えない物でね。空気みたいなものだよ」


「そんなのどうやって見つけるの?」


「そうだね~まず雛が言えることは『目で見ずに心の目で見る』かな?」


「どういうこと?」


「その先は言えないよ~まずは体験しないとね~それじゃあ剣一君。まずはそこからゆっくりと始めようね~それができれば目に見えない相手にも互角に戦えるよ~それじゃあ始めようか」


と、そう言い俺は雛義姉さんに心眼の特訓をさせられることになったのであった。因みになんだがその特訓の後雛姉ちゃんはお約束ともいえる自身のいたずら術も俺に教えたのであった。

そんな昔のことを思い出す俺、


「(足の速い相手には目ではなく心の目で見ろっか・・・・)」


そう思い俺は目をつぶるのであった。そして聞こえるのはどたどたと足音が聞こえる。そしてわずかながらだが何かが迫る気配がした。その場所は・・・・・


「そこだ!!」


「うにゃ!?」


俺はその気配のした方向で峰打ちをする。するとその方向には菊代がいた。そして菊代はいきなりの攻撃に驚きとっさに自分の刀でその一撃を受け止める。すると菊代はまた姿を消し、俺はまた目をつぶり神経を集中させる。そしてまた気配が今度は真上!俺は目を見開き上を見るとそこには急降下してくる菊代の姿があり、俺は一歩下がる。すると菊代が


「あ!よ、避けちゃダメ~!!?」


と、そう言いそのまま床に激突する。そしてそこには


「はわわ~~~」


と、大きくへこんだ床の下に目を回し気絶する菊代の姿があった。それを見た桜さんと花桜梨さんは


「あらあら、菊代ったら・・・後で床直させないとね」


「あの馬鹿が・・・・・調子に乗って慣れぬ戦法でやりやがって・・・・」


とため息をつき


「これで三勝ね。花桜梨」


「ああ・・・さて次は・・・・・・」


と花桜梨は隣にいる美風を見ると美風はゆっくりと立ち上がり


「・・・・・行ってきます。局長、副長」


と、そう言い剣一のいるところへ行く。菊代が運ばれ看病されている中、剣一が新選組に入隊できるかどうかの最終試験が始まる。その試験の最後の相手は斎藤一こと美風となる。


「両者構え!」


と審判の声が聞こえ、二人は構える。すると美風が


「お前は三人相手と戦って勝てたが、その戦い文体力も消耗している。長引いてはお前がかわいそうだ。だから一撃で決める。無論手加減なしでだ」


と、美風がそう言う。そう剣一は3人と戦っていたので少し体力を消耗してあまり長い戦いはできない。それで剣一自身も美風と同じ小手先無しで一撃で決着をつけようと考えていた。そして両者は刀を構える「。剣一は突きの構えをし、美風は抜刀術の構えをする。そして審判の人が手をあげ


「それでは始め!!」


と、審判の言葉とともに剣一が動き出す。それを見た美風は


「(いきなり突き技か・・・しかもこの突き小細工を使う気配がない・・・・なるほどその突きにすべての力を込めて私に一本取る気か・・・・ならば私も全力でお前のその真剣さに応えよう)」


そう思い美風は刀を思いっきり握り、剣一が自分の抜刀術の射程に入るのを待つ。そして剣一は


「行くぞ!!」


と、そう言い彼女に突進。そして剣一は美風の射程に入る。それを見た美風は


「(もらった!!)」


そう思い目にもとまらぬ速さで刀を抜く。その瞬間


「うわっ!?」


と、剣一がさっきの試合で菊代が開けた穴に躓き倒れる。そして幸運にも美風の攻撃を躱したのだ


「(何!?私の抜刀術を躱しただと!?)」


美風が驚く中、剣一の幸運は続いた。躓いた剣一はそのまま美風にタックルするような感じでぶつかり、そして


「うわ!?」


「きゃ!?」


二人は倒れる


「いてて・・・・・」


剣一はそう言い立ち上がろうとすると・・・・


むにゅ・・・・


「ん?」


何か柔らかい感触がし


「なんだこれ?」


むにゅむにゅむにゅ


剣一はさらにその謎の柔らかいものを揉む。すると何かの視線を感じ下を見てみると


「き、貴様・・・・・」


「え?美風さん?じゃあ、この感触ってもしかして・・・・」


そこには顔を赤くし涙目になりながらも剣一を睨む美風。そう剣一が揉んでいたものは美風の胸だった。そのことに気付いた剣一は顔を赤くし


「あ・・・あの・・・その・・・」


剣一は謝ろうとしたのだが・・・・


「こ…この大馬鹿スケベ野郎ぁぁーーー!!!!」


ドガアァーン!!!


「ぐはぁ!!」


と、いつもは物静かでクールビューティーな美風が珍しく大声を出し、そして見事奇麗なアッパーカットで剣一を殴り飛ばした。そして剣一は道場の床にたたきつけられて気絶するのであった。そして気絶する際、剣一は


「(い、今の一発・・・…世界狙えた・・・・)」


と、そう思うとあたり一面が真っ暗になるのであった。




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