55話『交代』
「王様戦争が始まってしまいましたね」
「同じこと言わなくても分かっておる、くそ、どうしてこうな……」
「全てあなたのせいですよ、この責任はどう取るつもりですか?」
王様が言い終わる前に秘書に睨まれた。
「あの、これワシのせいじゃなくてあの……」
「でも認めたのは王様ですよ」
王様は黙ってしまった。
「あーあ、お前は本当にダメだな」
「さっきから王に対して失礼だと思わないのか!」
「はい、全然」
あまりの態度に王様が睨みながら言っても秘書はびくともしなかった。
「お前の家族を殺してもいいのか?」
「出来るんですか? 出来るのならいいですけど?」
脅したことを真に受けていないのかそれともどうでもいいのか平然としているそのため王様は
「お前を処刑させてもらおうかな」
王様は自分の特権を使ったが
「出来ると思ってるんですか?」
と秘書に言われてしまった。
「? どういうことだ?」
すると秘書は
「簡単ですよ、宗教戦争を起こしてしまうような無能を誰も従おうとは思いませんし、それに戦争のせいで大体の兵士も負傷中処刑人も負傷中、いったい誰が私を処刑すると言うんですか?」
「時間がかかってもお前に逃げ場はない!」
どんな言葉を言っても秘書は全く動じる様子もなく平然とニヤニヤと笑っていた。
それがまた不気味に感じていた。
「そう言えば私の家族を殺すって言ってましたね、言ってませんでしたが、私はエルフですよ、耳ははさみで切って人間と同じように短くしてありますが」
そう言ってセミロングの髪をどけると痛々しい不格好な耳があった。
「え……エルフだと! エルフは全滅したはずじゃ!」
「いましたね、ここに」
にこっと笑いながら秘書は続けた。
「私の名前はベルフェール・エリフラン、エルフ族の長なのですが自分がトップだと命が狙われることが正直あの時の悪夢の感想です、なのでトップには絶対にならないようにしようと心がけていたのですが、こうもトップが無能とは、呆れ果てました」
残念そうな顔で王様を見る。
「あ、そうそう、私の家族ですが息子と私以外は死にました、確か孤児院に赤ん坊の頃に置いてきたので今もすくすくと育ってるはずです、私が隠ぺいしているので間違いありません」
「は……何だと、お前そんなこともしていたのか!」
ベルフェールは笑いながら
「ぷはあはははははははは、気づかないようにするんだからあなたが知らないのは当然でしょう、バカだなー」
と言った。
王様は疑問に思った。
「ではなぜ今言っ……え」
気が付くと王様は自分の胴体を下から見ていた。
「あーあ、もうあなたはいてみ意味はないでしょう、さようなら」
ベルフェールは隠していた剣で王様の首を切り落とした。
「父上えええええええええええええええ!!」
フランダルが自分の父親が殺されたのを目撃して急いで駆け付けた。
「何で、何でこんな!!」
最後までいえず首に剣を突きつけられていた。
「まあ、用済みですよ、だって使えなかったんだもの、さてと王子様? あなたはちゃんとできますかね」
ニヤニヤと笑いながらベルフェールは王子の頭を撫でた。




