20話 『願いとは』
スウはその日氷の魔法を見せた。
そして、それを王様に報告しないといけないことになったが、すでに夕方で日が暮れそうになっていた。
取り敢えずその日はギルーツの家に泊まることになった。
「ギルーツも策士ですね、お茶を飲んでいる間に夕方になって泊まることになるまでを読んでいたなんて、なんだ、エロい事するのか?」
「何! ギルーツそうなのか!! 父さんはお前をそんな風に育ててはいないぞ!」
「兄さん! 見損なったよ!!」
「母さん悲しいよ! こんなエロスケベな息子に育つなんて、そんなにムラムラしていたの!」
「奥様、私の教育不足です、申し訳ございません」
「ちょっと待って、何で僕がエロ目的でやったことになってんだ! スウもそういうこと言うとこうなるから、本当にやめてよ!!」
スウは笑いながら
「冗談ではないか、君がそんな節操なしとは思ってないよ」
「そうだよ、兄さん、冗談が通じないのは兄さんの悪い癖だよ」
「まったく、これぐらいの冗談を真面目に受け止めるのも問題だな、もう少し遊び心を知るべきだぞ、ギルーツよ」
「母さん、こんな冗談の通じない息子に育てた覚えはないよ」
「ぷっくうううううううううう!!」
皆にそう言われた上に、メイドには思いっきり吹かれていた。
「はあ、なんか今日この瞬間すごく疲れてしまったんだが、何でだろう」
ギルーツは疲れたように座った。
「まあ、取り敢えず貴族の晩御飯を食べるなんて初めてだ、お婆様やお母様は貴族って感じはしなかったしな、お父様は兵士だって聞いたけど、貴族ではないんだな、多分」
「何だ、何も聞いていないのか、まあ確かにお前の父親は貴族ではないが、お前の父親は勇者一行と旅に出た戦士だ、そしてたまに届く教育の本屋魔法の本などを町ごとに買っていつも送ってるらしい」
「マジですか、知らんかった、確かに兵士と入ってないな、ビックリだ」
「本当に何も知らなかったんだな」
「でも父さん確かに勇者の一行と旅に出ているのは僕も知らなかったよ」
クストは呆れながら
「我が息子よ、俺は兵士と入ってないぞ、戦士と言ったんだ、俺はこの町を守るために残って、あいつは勇者の命を守るために頑張るって言ってたよ、魔法も多少は知ってるしな、旅に行く前に子どもが出来たことを知って、俺によろしく言ってたよまあ母親があんなんだと知ってたらもっと注意を払ってたんだがな、スウちゃんにはすまないことをしたな」
「まあ、別にいいですよ、今じゃいい思い出ですよ」
それを聞いて、ナヌは涙を流しながら
「大変だったのね、私はあなたの夢を応援するわ、あなたの神様の証明だっけ、きっと異端の神と言われることもあるけど、自分の信じる神様を持ち続けるのはそのこともきっかけなんですね」
「ああ、違うかな、夢に降りてきて僕の愛を受け入れてくれたからですかね、神として崇めていいとも言ってくれたし、それを聞いて僕はそのためにこの世に足を下したのだと思います」
「なんかスウさんはすごい野望を抱く女性なんですね兄さん」
ギルーダが言うとギルーツはため息をつきながら
「まあ、僕があったころからこんな感じだった気がするよ、その頃から夢のことしか考えてなかった感じがあったからね、それにスウは、やめろと言っても興味も持たずに夢のことを考えてしまう人だからね」
「そんなスウさんが兄さんは好きなの、髪型も男の人っぽいのに」
ギルーツは真っ赤になりながら
「おっお前には関係ないだろ!!」
と言った。
「スウ様お風呂が沸きましたので先には言って頂いても構いませんよ」
「良いんですか? ありがとうございます」
そして、スウはお風呂に入った。
入り口でスウが大きな声で
「デッケエエエエエエエエエエエエエエえええええええエエエエエエエエエエエエエエ!!」
と言ったことは屋敷内に聞こえたそうだ。
そして、スウはツァール家の家系がいかにすごいかを実感した。
「にしても、僕もこの世界に来ていろいろあったな、何で死んだんだっけ? そうかトラックになぜか轢かれたんだった」
ふとスウは前世の死に方を思い出した。
そして、お風呂から上がり晩御飯を食べた。
その後、お客様用の部屋でベッドに転がった。
「僕はベッドより布団派なんだけどな、まあここにきて布団に入ったことなんてないんだけど」
スウはふと日本の生活を思い出した。
「まあ、ここに来たらもう絶対にチレイたんを神様にする、この世界に僕が来てまでも夏風チレイたんは僕を見捨てなかったんだ、だから僕はあの子を愛し続けるために神様であることを証明してみせる」
スウは改めて決意を固くした。
スウはそのまま寝た。
そして、次の日スウはギルーツと共に王城に向かった。
そして、王様の前までギルーツとともに行った。
「で、ギルーツよ、私の前に来たと言うことは何かあったのか?」
「は! スウ・アンベートが新しい魔法を見つけました、御覧になっていただこうと思いまして、お連れしました」
王様は驚愕して
「そんなことがあり得るのかね、今までの魔法使いはそんなこと言ってこなかったぞ、それに言ったやつはだいたいホラ吹きだった」
ギルーツは王様に自信満々に言った。
「いえ、僕もこの目で新しい魔法を見ました、なので嘘ではないことが証明出来ます」
「そうか、それは楽しみだ」
スウはそれを聞いて明らかにハードル上がった気がしたが、やったことをそのまま見せればいいので氷を出して見せた。
「なっ何だそれは、石か?」
「いえ、これは氷と言います」
「氷とはなんですか?」
ギルーツの答えに秘書が質問をした。
そこでスウは答えた。
「簡単に言うと水を固体にしたものです」
「で、それは何の役に立つんだ?」
王様は質問するとスウは近くにいたゴキブリにそれを使った。
するとゴキブリはそのまま塊動かなくなった。
その他に王様の飲み物に氷を入れた。
「ぶっ無礼な、私の酒に何をする!!」
「まあ、まあ飲んでみてくださいよ王様」
スウは落ち着いたように言った。
そして、怒りながら王様は飲んでみると
「冷たいのう、冷えてておいしいぞ」
と言って酒を飲みほした。
「まあ、役に立つんじゃないのか? なかなかにすごいのう、まあさっきの酒は今が冬でなければもっとおいしいと思うが」
その言葉にスウはやはり疑問だった。
なぜ冬があるのに氷が存在しない、概念がないのか。
この世界の違和感を探る方法も考えるべきだと思った。
「よろしい、スウ・アンベートお前には、褒美をやろう! 何でも願いを言うと言い」
「!! 本当に何でもいいんですね?」
王様は怪訝そうな顔をして
「なっなにが望みなんだ」
と言うと
「私の神様を証明して、その神様のための教会を作ってほしいのです、ちゃんとお金は払いますし、そのためのご神体も作りたいと思います、僕の今の財力なら大丈夫ですので後は王様の許可さえ下りれば可能です」
「う~ん、それを作って宗教戦争は起きんか?」
スウは笑いながら
「大丈夫です、こっちが無視すれば戦争ではありません、それに衛兵さんを使えば彼らとて手出ししないでしょ、神を崇拝することは罪ではないし、法律違反ではありません、それだけでも彼らに文句の言われようはありません、もしあるなら全員王様を崇めるべきではありませんか?」
それを聞いて王様は
「まあ、確かにそれもそうだ、だがお前の神の名前も教えも知らないしな」
「名前は夏風チレイ、教えは法律を順守すること、しかし王様が私物化した場合のみ反撃するで、祈りも自分がしたいときにするです」
「私物化とは?」
王様は恐る恐る聞いた。
「まあ、普通に自分のために自分が有利になる法律です、税金は義務としても宗教をいきなり廃止したり、人に罪をなすりつけたりです、でも王様はそんな最低なことしないですよね」
「あっ当たり前だ、そんなことはせん!」
「……」
プイッ!
秘書に睨まれて王様はそっぽを向いた。
「まあ、今の法律に禁止として乗ってもないので問題はないのでは、もしダメにしたいのならこの宗教を産んでから作ればもう、他の宗教が生まれることはないのでは?」
「それだ! いいだろう作るとよい!」
「「!!」」
スウは満足そうに
「ありがとうございます」
そう言って、王城を出てすぐに申請して、もうチレイたんの宗教を完全なものとした。
そのため王様が自ら作った法律によって崩すことが出来なくなってしまった。
「王様、良いんですか? 異端の神と言われ続けたら無視することが出来なくなって戦争が起こっても知りませんよ」
「あ」
もう後の祭りだった。
宗教名:萌え教 設立決定
僕にとってノルマが達成された瞬間だ
後は完結を目指す
でもまだまだ続くよ




