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異世界でも、二次元キャラを崇拝する。  作者: 糖来 入吐
第一章転生から幼年期編
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1話『前世の記憶ある転生って意外と驚かん』

……真っ暗の状態が続いていた。

死んだら無になると聞いていたにもかかわらず、真っ暗だということを感じる時点で無ではないことが分かった。それとも何もないと感じるのが無なのかと考えた。

だが、木屋は突然目を覚ました。

(なんだここ、轢かれたと思ったらなんか建物内にいるし、てか病院ていう雰囲気でもないし、なんだここ?)

木屋は微妙にびっくりしていたが、すぐに

(まああれで助かったとは思えんし、死んだんだろうな、そして転生という感じか、てか俺のいたところ転生もの多すぎるから逆にすぐに気付くってどうよこれ、もうちょっと驚きとか欲しいのにさあ、何かさあ~、何かさあ驚きが薄れるよ、小説や漫画やアニメの見過ぎで何の変哲もない人間、もしくは、ニートとか社会人が異世界に転生や召喚される話が多すぎて、驚きがすげえー少ないぞこれ)

と自分の置かれている状況がそうではないかということに萎え始めていた。

(つか、寝ていることは分かるし、自分の体の状態確認するか)

と思い体を動かしたり、全体を見た。

そして、自分の体が思いっきり動きにくいのと首があまり動かせないことが分かる。

(ふ~む、やっぱりまだ転生して赤ちゃんの状態だな、それにまだ赤ちゃんということは俺この年にしてやっと女のオッパイを吸うことが出来るのか!まあ赤ちゃんの頃は吸ってたろうけど、そんなの覚えてるわけないし、お母さんだから萌えるとかないし、前世の記憶があることでのメリットは今、お母さんである人のオッパイを吸うことだな!よしそれだ、誰か来るまで楽しみに待ってよう!!)

そして、しばらくの時間待っていると誰かが入ってくる音がした。

(キターーーーーーーーーーーーーーーーーー!! よし、吸うぞ、赤ちゃんなんだから遠慮なく吸うぜ、さあーー来いーーーーーーーーーーーーーーー!)

期待を胸に入ってきた相手を待った。

すると、そこに来たのは高齢の老婆だった。

(おいゴラ、待て、そこでどうしてババアなんだよ、ギャグ漫画やギャグ小説にでもするつもりか!そこは美人金髪碧眼の超美人のママンだろうがもしくは獣耳美少女が普通だろうが、何でババアなんだ!)

「スウちゃあん、ミルクでちゅよ!今あげまちゅからね!」

木屋の思いとは裏腹に老婆は木屋を抱きかかえようとした。

(まさか!こいつが俺の授乳相手か!おいやめろ、バカなことはするな、話せばわかる、いや、話せないがお願いだから俺を抱きかかえるなーーーーーーーーー !! )

必死に抵抗しているつもりだが、

「はいはい、あわてなくても大丈夫でちゅよ」

全く気付いてもらえない

(いやそういう意味じゃなくて、ちょ!)

必死に口を閉じた。

すると老婆は、ミルクの入った哺乳瓶を取り出した

そのまま老婆は抱きかかえながら哺乳瓶で木屋にミルクを飲ませた。

(……いや、まあ確かに老婆からは母乳出るわけないよな、よく考えたらそれはないか、めっさ焦ったわ)

そう思いながら木屋は冷静さを取り戻した。

(でも、老婆の母乳を飲まされることでは焦ったのに、何でこんなにも異世界転生しかも前世の記憶持ちには、こんなにも驚かんのだろうか、やっぱ生まれた時代が異世界転生物語多すぎたのが原因か?)

そう考えながら、木屋はミルクを飲み続けた。

(まず、ここに来てまだ自分の名前すらわからないし、しかもなんか、お婆ちゃんが育てるのを見ると、お手伝いさんかそれとも恒例のお母さんという落ちなのか、いや、高齢のお母さんは無理があるからその線は消えるな、だからお母さんは別に存在するのだろう、美人だとうれしいが、他に気になるのは、異世界でよくありがちな戦争系統、魔王の討伐のための勇者としての戦い、魔法を覚えて様々な種族との生存競争的なことが思いつくな、というかほとんどが戦いになってしまうのが異世界のお決まりみたいなような気がしてきた。まあ、普通に異世界でのんびり暮らす系の物語もあるにはあるが、戦い系だと俺自分の命を守るだけで精一杯な気がしてきたな、家族のこともまだわからないが、家があってミルクを飲めることは俺の家庭は貧乏ではないのかもしれない、あるいはミルクは一般的に安く売られているような世界なのかもしれない、考えれば考えるほど不安が募っていくこの状況ではあるが、やはり異世界に転生したことに不安があるのだが、どうしよう、異世界に来て、まだほとんど経ってないのに、たいていの人は自分が異世界に来たことを喜ぶものが多いのに、なぜに俺は不安しか感じないのかな、いやだな、自分の子の性格)

木屋は、異世界に対する感動が少ないままミルクを飲み終わっていた。

「まあ、きれいに飲めたわねスウちゃん、もしかしたらおしっこしたくなるかもしれないけど、その時はすぐにおむつを替えてあげるわね」

(おっおむつ! まあいいか、腹いっぱいになったし、会社にまだ行かなくていいと考えると数日は、ボケーーっと出来るな、数日間は寝て過ごすか)

木屋は、怠惰な生活のことを考えたが前世で死んだときに休みであったこと思い出した。

(あーあっ、休みも死んでしまうから散々だったし、俺の愛する夏風チレイたんも失うし、いろいろ悲しかったからな。でも、転生したんだし不安もあるが、頑張って異世界でも暮らせるための努力をしよう。取り敢えず自分の名前が、スウという名前かもしれないということは分かった。そして異世界ということは魔法などもあるかもだし、もしかしたらないかもだけど、そこの情報を赤ちゃんの頃に情報を集めれるものは集めて、もし赤ちゃんの状態でも魔法が使えるならそのころから鍛えるのも悪くないかもな、その頃には、自分がどんな家庭かも赤ちゃんの頃にわかるだろうな。よし、寝よう!ママンのミルクが来るのを楽しみに俺にはこの楽しみがまだあるのだから、寝て待とう。)

木屋は、不安がある中、煩悩は捨てきれないまま寝ることにした。

いつか、ママンのオッパイを吸えるのを期待して。


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