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冬の引きこもり期間を終えて地上に戻ると結構な量の指定依頼が有ったので、それを消化することに忙しかったが、そのお陰か私の協会での評かはやや上がった。
兄と妹の結婚式にも参加させられたのは驚いたが、両親いわくお前を勘当したつもりはない。責任があるとしたらあの男の本質を見抜けなかった自分達にあると言うことだ
あれから彼らを見ることも噂を聞くこともなくなったので静かに生活をしているのだろうと思う。と言うかその話を完全に私の耳に届かないようにしている節が周りの人間にある。
現在私は空中庭園をパートナーと巡っている。
兄や妹の結婚式に参加していた人で何となく顔を見たことがあるな程度の知り合いであった。きちんと話をするようになったのはつい最近である。この人も家はある程度の大きさを持っている企業だが、経営とかよりも空中庭園を巡っての旅に向いていると思ったいたそうだ
私のことがあって実は自分もと両親に相談したところ3女と言うこともあり、すんなり認められたと言うのだ。自分は結婚に向いていないと婚約者を持たなかったのもすぐに許可される要因だったと笑って話していた。
旅をするための手順をためているときに親の代理で我が家の結婚式に顔を出したそうだ。親族として参加している私を見て話をしたいと思っていたが周りのガードがきつくて近寄れなかったと話をするよになってからいっていた
たまに地上であっては話をするなかになってなにかの時に一緒にめぐるか?っとなって以来一緒に行動している
彼女は私と違って絵を描いている。空中庭園の中の風景や植物・動物の絵描きがいることも知っているし、その絵をコレクションしていると言う人間が存在しているのも知っている。ただ、絵はシステム上色々規約があるらしく指定の画商が売買しているので、降りるところが限定されているし交渉のために1週間ほど地上に滞在しなければならないと言うのがあるが、それを考慮してもいい値段で売れる品物だ
1つの空中庭園に滞在するのは3日ほどの私といて絵が仕上がるのか?と聞けば3日位あれば仕上がるのだと言う。絵描きにはシステム上の何がが掛かっていて体感時間が普通より長いと説明された
そういうもんか。と聞けばそういうもんだ。と帰ってきたのでそれ以来気にせずに一緒に行動している
ただ、鈴の木があるところは一緒に入る事ができないと感じて居たので彼女と一緒にいるときは鈴の木がある空中庭園には遭遇しない。バラ等の花園は割りと絵で出回っているので花園と薬草を採取する場所をめぐっている感じではある
彼女は多分。彼らの方の陣営の人間だろうと感じる節があるので、警戒はとかないでいる
私の情報を流して何が特なのだろうと。空中庭園で薬草を採取していると言う情報がなんの利益になるのだろうと思うが、それを判断するのは私ではないのでなにも言わずにおいておく
製薬に関しても彼女が一緒に入る事ができないので、何を作ったの?と言われても無難な答えを言うだけですましている。製薬や薬に関するレシピについては作成者の意思に反してそれを知ることはできないと国が言っているので無理矢理聞き出そうとする行為自体が違法とされている。
法を侵してまではしないところを見るとそこまでの命令はされていないらしい
ふと月がきれいな庭園にいきたくなったので行くとこにしたが、パートナーの彼女にも一応声をかけておく。絵を描くようなものがない空中庭園には彼女はついてこない。と言うか一緒に行動する事になった時に色々と決め事をした。
絵を描くような風景がない場所にいくときは別れるとか自分のものは自分で調達するとか。薬などが必要な場合でも融通してくれとか言わないとかそう言うルールをつくった上で一緒に行動しているので、彼女が絵を長く書いていたい場合は私が単独行動で空中庭園を移動しても文句は言われないようにしている
「薬草特化の空中庭園にいくがどうする?」と言うと
「いかない」即答してきたので別行動することになった。
「特化だら5ヶ月位ルートを出るのにかかるけど?」
「それなら半月別行動だね」了承したがどこかで偶然会うとか言う方法を取って探りをいれてくる場合があるのだが、今回のるーとはそう易々と尾行できないルートである。
「じゃー」と別れて複雑なルートを辿って月がきれいな空中庭園の旅に出る
珍しい薬草や効能がある花を採取しながらのんびりの旅。途中ずっと夜の空中庭園がある
ほんのり花が発行しているので目が慣れてくると危なくないし幻想的な風景である。夜の庭園と言われていて妖精といわれる種族が飛び交っていてる
薬草を採取しながら妖精と戯れたり。のんびり星影が凝り固まった結晶とかを集める。星や月の力を帯びた薬草は特定の種族の薬に必要なものである。売買が余りされないので採取したら保存している。
月が綺麗な空中庭園ではそこでしか生息しない鳥が可愛い。その鳥の羽が装飾品として人気だが、私は興味がないので放置。むしろその鳥がいるところでしか採取できない薬草の方が魅力的である
月見をしながら夜だけの空中庭園で採取した仄かに光る花をテーブルにおいてお茶会をする。のんびりと月だけを見ながらお菓子やお茶を楽しむのは昔ら好きだったことだ。
月見をしたらゆっくりと一人でしか入れない空中庭園をめぐる。珍しい動物が居たり綺麗な海がある空中庭園だは絵描きには垂涎のものだろうが、彼女経由であの人たちには知られたくないと言う私の我が儘である。
絵描きの人たちの数人がここにたどり着いて絵として残しているが、それでも特定されないようにしている節があるのでやはり知られたくない場所であるのは皆おなじなんだろう。
半年間一人でめぐった後に降り立った地上で商品を売りさばき製薬して2週間ほど滞在した
私としては長い滞在であるが、場所が私の友人が納める地域であり空中庭園をめぐる人に優しい施政をしている場所の1であるので長期滞在をした
滞在中に友人が来てのんびりお茶会となった。友人が声を掛けて近隣の友人たちが集合したお茶会。どういう話の流れでそうなったのかは忘れたが、彼らの話しになった
彼らの縁がある人間と一緒に移動していると言えばとても嫌な顔をされてしまったが、問題がない場所やなにかが起こったときにすぐに対応できる空中庭園のシステムがある場所以外は行動を共にしていないと言えばホットしている
「なにかあったのか?」と聞けば渋々ながらも彼らの事を教えてくれた
やはりうちとの長年の契約を一方的な思惑で切った事により彼は一族の次期からはずされた。思い人が持っているパイプをいかして任された小さな会社を運営していたが、いい人脈ではなかったのか思い人の元々の婚約者に関する人脈立ったのかよい成果が上げられいないらしい
思い人も生活の質が下がるのに我慢が出来ずに今まで使っていたいいものを考えなしに購入するようになって家計は火の車と言うことだ
空中庭園の品も以前システムに介入したことで卸業者として指定されないか手が出せない始末である
「で。何で私に監視が来るのかな?」不思議に思って聞いてみると
「監視じゃなくてさ。昔はよかったとかそう言う思いがあるんじゃないの?あんたと友好な関係に戻れば空中庭園のほうはどうにかできるかも。それがダメでもあんたの家の方から援助をって言う感じなんじゃない?」
「うーん。惚れていた人なら。あれは間違いだったとか甘い台詞を言われたらコロッていく人もいるだろうけどさ。惚れてないし。そもそも自分を裏切った人間を優しくできるほど人間できてないし」と言えば
「まあ。そこがあんたを良くわかっていない人間だと言う証拠だよね。そもそもあんたの両親がそれを許可するはずがないじゃない。絵描きにしてもそのうち手を打ってくるんじゃないの?」そう言う友人に周りが頷いている
「うーん。様子見って感じがするよ。些細な情報を流す程度なら見逃してあげるけど、それ以上なら色々していくと思うけど。何を採取したとか何を食べたとか程度ならどうにも出来ないでしょ。降りる場所だって私が決めていて降りるまで彼女は知らないんだよ。だから現地に張ることも出来ないでしょ」そう言えばそれなら大丈夫だろうと言っている
「それに。あの人たちと少しでも関係がある場所には降りない設定にしているから問題ない。情報は常に新しいものを得ているからね。空中庭園から下ろされる品が少なくなるのを嫌がって彼らと関係を結ばないところもあるかもだし。私一人が降りなくても多数の人が降りる場所だったら結ぶかもだけど」と言えば微妙な顔をしている友人たち
「じゃあ。あなたが安心して降りれる場所をとあなたの関係者が提携を結んだりしているってこと?」
「いや。候補地に上がっているなら考えると言うスタンスだと思うよ。企業に旨味がないと動かないでしょ普通に。新しい場所を見つけた場合は協会にも教えるけどあなたたちにも教えているでしょ?その程度の情報で何ができるって言う話だし」そう言うと。
「それでも新しく宿や店を作るかとか提携するかとかって言う会議が上がる話だよね。それって」
「どうするかは会社の責任として決定するでしょ。ただ、友人に面白い情報を提供しているだけだし」と言うと呆れている
「ここもそうだけど。他の家が提携している場所でも優遇制度とか取って滞在してもらえるようにしているのは中継地点だからでしょ?」
「そうしてもらえれば私は便利だから嬉しいわ」返答すると
「一定数の空中庭園をめぐる人間が降りるとわかっていてそれをターゲットにしない企業はいないでしょ。流れる商品によって移住してくる人間もいるだろうからそこは動きを見てからだけど」
「そうやって空中庭園をめぐる人間が動きやすい場所を作ってくれると利益も上がるし私たちも嬉しいからね」にこにこするとああと納得している
「そうやっているから彼らが口を挟めるところが少なくなっていくのね」
「別に意図してやっている訳ではないよ。私以外にもいるんだし空中庭園をめぐる人は。それでも自分が安全に降りられる場所は確保したいと言う人間は多いからね。それに協会ににらまれている人間に品を下ろすリスクって言うものもあるし。すべては自業自得。因果応報って言うやつですね」
「そんなことないわ」反論があるなーと見れば彼の思い人である。誰が呼んだ?と知り合いの顔を見回すと顔を伏せる人間がいる
「あの人誰?」近くにいる知り合いに聞けば
「サーリアの分家の分家の子かしら?手伝いで来てもらったのよ」
「サーリアって確かいい温泉宿を扱っているところだよね妹が嫁ぎ先の方で提携していた様な気がしたけど」そういいながら連絡をとると妹からはそうだと返答がある。ただ、一部の分家では彼らとの提携を細々と続けていると言う
「ふーん一部分家の人が来たんだ。へー」と顔を下げている人を見ていると
「サーリアの本体は完全に?」そう友人に聞かれた
「本体と主な分家は手を切っているそうだよ。ただ、彼の会社と近い会社は一応提携しているって。ほら。化粧品とか扱っているし」
「ああ。あんたが手を引いたら急激に質が落ちたあれね。」「そう言えば主力商品だったね」と口々に友人たちが話している
「サーリアは宿だからオプションとしての化粧品を下ろしてくれる場所とは手広く提携しているだろうからね」
「それなら納得するわ。でも、あんたのレシピで作ったやつの方が質が良いじゃない」
「まあね。安いやつでも効果が高い方がいいかなーってお母様にいって教えたものだし。地上でも安価で手に入るものや作付ができるものを原材料として使っているもの」乱入者を無視して話を進めていると切れた様で突撃してくるが、幾重にも発展している警護の人たちによって捕らえられてしまった。ある意味あぶりだしの意味があるから捕まらないと困るのだが。
「で?なんのようですか?とは聞かなくてもわかるけど」そう訪ねると
「あんたが邪魔しているから私たちが幸せになれないんじゃないの!!」取り押さえられながらわめき散らしているのだが
「以前にいったように自業自得ですよ。それに社交界に出ていない私ができる範疇を越えているはずですよ?それこそ最近の経営状態とかそう言うものは特に。改善ないのはあなた方のなにかが足りないのでしょ?」と言えば顔を歪めている
「空中庭園の薬草が効果的なのは認めますが、それ以外のものを使っていい商品を作っている企業もたくさんあります。うちの商品もそう言うものの方が多いです。そう言う努力をしていますか?提携農家とかそう言うのを開拓しましたか?そう言うことをせずに私のせいだと言われても困りますよ」ねえ?と後ろで守ってくれている護衛に言えば
「ですね。なにも対策をしないくせに成果が上がらないのは中のせいにするのは止めて欲しいですね」
「それに自分がどのように婚約者を助けることができるのか考えて行動していなかった過去の自分を恨みなさいよ。人脈1つ彼の為になっていないんでしょ?」そう言えばさらに顔を歪める
「やらなくてはいけないことをしないで現状を人のせいにするのは楽ですが、それはいいことでは無いですよね。今からでも彼に為に出来ることは沢山あるはずなのに」残念ですねとの台詞を最後に彼女を連行してもらった。
「はーやっと終わった」とため息をつけば
「お疲れさま」と知人たちに言われた。監視がついた時点でまたなにかとは思ていたが、今回の件で完全にこちらに手を出して来ようと思わないようにしてもらう事が決まっている