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空中庭園  作者: 桃花
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「お前とは婚約を破棄する」と婚約破棄されている令嬢を見てああ。と横に立つ婚約者を見るとやや歓喜の色を目に浮かべている。

婚約者と私の家は同じ地位の会社を運営している。違いと言えば地方に強みがない中央にパイプがある我が家と中央へのパイプが余りない地方の豪族からなる会社。親同士の利害が一致して婚約を結んだ。ただ、婚約を結んだ時点で既に婚約者には思い人がいて思い人の方も憎からず思っているという関係であった。ただ、相手側が超一流企業の令嬢で同じ超一流企業との婚約が既に結ばれていたことだ。

婚約者の目には私が写ることがなことに気がついた時に誰をいているのだろうと彼の視線をおったら現在婚約破棄されている令嬢だった。そのときの現状ではどうにもならないと言った苛立ちを感じたが、年を重ねていく間に色々と計略を練って彼女を手にいれようとしていたが、今はすぐに手に入ると言った感じだ。彼女については冤罪だとわかっているし証拠も揃っている。信頼を失墜した破棄を申し出た側を蹴散らして彼女の手を取って愛をささやいている婚約者を見ながら私の存在理由ってなんだろうな。というかやっぱりそうなったかと呆れながら人に気づかれずにその場を後にした。

家に帰って親に先ほどあったことを説明したが、納得行っていないようなので先方の家に確認する様に依頼して。疲れたからと部屋に帰った。

どうせ私の事など見えていなし興味もない人のために頑張るのも馬鹿らしいし、計略が整ったら破棄されるとわかっているのに何もしないでいるのもと破棄されてた後でも困らない様に。家族に迷惑を掛からないように自分で自分を養う手立ても親に内緒で準備していた

幸い通っていた学校は興味がある授業を登録していない学生でも聞くことが出来るし授業を登録率をあげるために体験学習があったのでそれを利用して準備を進めた

家の方は兄が既に次期として働きだしているし。私と違って婚約者と友好な関係を結んでいる妹や姉もいるから私の婚約がポシャっても大丈夫である。

朝起きてあちらの家と連絡を取ったであろう両親が思惑通りにならなくてイライラしているみたいだが気にしない。あちらとしては我が家より強いパイプを持っている家の娘を息子が落としたということでウハウハだろうが

家としては私と彼が結婚するために準備していた提携とか既に結んでいる契約とかがどうなるか気になるようだ。私の事など二の次なのは昔からだからまあいいやと食事をとった後に部屋に戻り装備をと思って席を立つ

私が立ったことに気がついて娘のフォローをと思い出したように声をかけてこようとした

「まあ、好きなように婚約破棄の慰謝料を絞り取ってあげてくだざいね。私は私で好きにしますから。ああ、あの人に会うようなら伝言を。本懐を遂げられておめでとうございます。私に合わない思い人を思って送った貴金属は熨斗をつけてお返ししますわ。と物はお兄様にお渡していますからあとから受け取ってください。もう私が家にするための義務は終了したと考えていいですよね」清々しい笑顔でいうとぎこちなく頷いている両親と笑いを押し込めておくのに失敗して笑い声が少し響いている兄弟たち

「どこにいくんだ?」そう聞かれたので

「手慣らしに近場から攻めていきますよ。商品は彼や彼女の家に流れるようには卸しませんが。長年人のことを裏切っていた人間になんて私が産み出した利益など渡す訳がない」

「だよな。お前ならそう言うと思った」兄が

「そうよね。最低な男など消えてなくなればいいのに。私の方からも頑張って見るわ」

「私も」とお姉さまと妹がいってくるのだが

「信用問題を自分で起こした人間などトップにたてる訳がないでしょ?まあ、立てたとしても私の知り合いやその知り合いからは無視を決められるのはわかっていての行動なんだから頑張らなくてもいいよ。因果応報ですから」そう言って無駄なことをしなくてもいいと兄弟に伝えてから食堂を後にする。

今の今まで頑張って会得した会員カードを落とさないように首から下げる。そして4日分の食料と着替えを収納した亜空間つきのバックを背負う。寒いときは暖かく暑いときは涼しくなる効果付きのコートを羽織る。

荷物を背負って空中庭園へ向かう入り口のひとつへ。

いつも使っている入り口なので特別な手段をとる訳でもない。いつも通り扉を開けていざ空の旅へ。いつもと違うのは日帰りではなく流浪の旅になるということだ       


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