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『無能』と言われてきた俺が”隻眼”になってしまった。  作者: 柴田優生


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Sクラス!?

そうして敵は、見当たらなくなった。学園の、完全勝利になった。

「やったぜ!!」

そうして、生徒全員が、学園に戻る。最中、

「大和、夢。ちょっと来てくれないか?」

そう言われて、俺たちは学園長室に足を運んだ。もちろん、話される内容はわかっていた。

「君たちは、謎が多すぎる。最近入学したばっかりの生徒だっていうのに、飛んでもない進化を遂げている。まだ、入学してたったの1ヶ月だぞ?なんなんだ。本当に」

「えぇっと、ありがとう、ございます?」

「そこで。だ。わしは考えに考え尽くした。お前たちは、今の階級じゃ納めきれないほどに強くなっておる」

おっと、つまり?

「今になって、謎がわんさかと湧いてきた。特に、大和。お前は、2ヶ月ほど前まで最弱と唱われていた。そんな、無能力者だった。なのに、学園に入ってみたら、お前は謎すぎる。まだ、試験に不合格になったことがない。夢然り、君たちは、なんなんだ?それに、今回の件だって、あっちの軍の目的は、お前達を抹殺することだった。なのに、抹殺されるどころか、全てを返り討ちにして、更には合わせ技で敵を倒していたな」

「バレていたんですか」

「よく見ておった。それで、わしの考えは確信に変わった。さて、改めて告げるとしよう。夢、そして大和。お前たちは」

そして、学園長はそんな朗報を言い渡す。

「Fクラスに滞在してていいような人間じゃない。お前達二人を、昇格する」

この言葉を、どれだけ待ちわびていただろうか。昇格。つまり、Fクラスから脱却することができるのだ。

「晴れて、お前達は明日からSクラスへ通ってもらう」

・・・え?

「特別クラスを用意するのも考えたが、流石にお前達二人を見る教師が、それに値する人材が、この学園には滞在しとらん」

「ちょっと、まって。今、何クラスって言った?」

「Sクラスじゃ」

「え、Sクラス!?」

流石に、思っていないクラスだった。上がるとしても、Bくらいだろうと思っていた。

「いいのか?そんなクラスで」

「なに。何が問題なんだね。試験の結果と、評価、そして、今回の騒動。全てにおいて、お前達は未知数を記録した。そんな人材を、S以外におけるわけがない。とにかく、明日からSクラスに通ってくれ。話はそれだけだ」

「え、えぇ?」

しかも、明日から?そうして、学園長は窓の外を見つめる。もう、話を聞く気がないと言った感じに。・・・嘘だろ?そんな、予想外の通告をされるのであった。

翌日、言われた通り俺たちはSクラスに転入していた。実感がない。教室に入ると。

「うわっ」

あまりの圧に、少し倒れてしまいそうになる。しかし、ドアを開けた瞬間。

「大和!?Sクラスに転入したの!?」

予想していたように、ラズが飛び込んできた。

「あ、あぁ。Sクラスに行けって」

「よくやったじゃない!!」

「お、おう」

他の生徒も、流石に驚きを隠せないようだった。そりゃそうか。Fクラスという、最弱クラスに携わっていた二人が、突然Sクラスへ来ていたのだから。ましてや、俺のような無能が。とりあえず、授業を受けるか。

教師が話していたことによると、どうやらSクラスの授業は、全く違った内容だった。能力でいえば、応用を利かせた授業。そして、実践。それと、異能力政府軍の調査。やっぱり、この学園と異能力政府軍は敵だったようだ。じゃあ、本当に昨日の襲撃の群衆は、異能力政府軍だったのか。どうやら、現在は少しまずい状況に遭っているらしい。皆は、昔の出来事を覚えているだろうか。・・・昔、異能力政府軍が出来立てのころ、異能力政府軍の部隊が暴れて、戦争を起こした。それによってできた軍隊が、反異能力政府軍と、この学園。故に、この学園で異能力を学ぶ理由は、異能力政府軍に勝つためだ。そして、現在まずい状況になっている理由は、昨日の出来事が理由だ。あちらから、戦争をかけてきた。そして、こちらが勝利したことによって、もしかしたら近いうちに逆襲に遭うかもしれない。とのこと。そして、もしそれが総力戦に発展してしまえば、いずれ世界大戦にもなってしまうらしい。そうなれば、俺も黙っていられなくなる。忘れているかもしれないが、俺の目的は、世界を平和にすること。もう、誰も俺と同じ境遇に遭わなくていいように。だから、世界を変えようとしている。そうなってしまう前に、なんとかそれを食い止めてほしいのだが。

「まだ、俺弱いもんな・・・」

俺には、それができる実力もなかった。とにかく、今の課題は、Sクラスの授業に追い付けるようにしよう。

Sクラスに進級して、変わったことはたくさんあった。Fクラスでは、寮生活を強いられていたが、Sクラスは、自由な暮らしができていた。住み処も与えられ、遊んで暮らせるほどの給料も支給された。これで、まともな飯が食えるようだ。

「まず、それがおかしいんだよな」

実力が低いからって、なんでまともな飯を食わさせてもらえないんだろうか。

「それも加えて、真愛は世界を変えてって言ったんだろうな」

やっぱり、あいつは優しい奴だ。しかし、

「好きな人の言うことなら、聞くしかねぇな」

まずは、そのお願いを達成できるほどの実力を蓄えるとしよう。

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