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『無能』と言われてきた俺が”隻眼”になってしまった。  作者: 柴田優生


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本当に最弱?

「ったく、どうしたもんか」

俺は、封印されてしまった。期間が、いつまでかも分からない。もしかしたら、永遠の可能性もある。ただ、封印された以上、手を討つことはできない。まず、封印魔法を扱う異能力者を見かけないが、読んだ本によると、封印魔法を受けたら、期間がすぎるまでは絶対に壊すことができない、らしい。つまり、俺は解放されるそのときが来るまで待つしかない。ということだ。まぁ、ちょうどいい。最近は疲労もそこそこ溜まっていたし、休憩をとるにはちょうどいいだろう。そうして、俺は横になって、目を閉じる。・・・しかし、自然に考えてしまう。いや、考えるというより、なにかが語りかけている。そんな感じがする。

「起き上がれ!!」

と。脳内で、そう言われている気がする。たしかに、今考えてみればそうか。もしかしたら、夢が心配して出てきているかもしれない。最悪の事態だけは避けたい。なんとかして、中からこじ開けれないか?お願いだから、

「絶対に外には出るなよ?」


どれだけ、異能力を放っても、その男に効いた様子はなかった。

「はぁ、はぁ」

徐々に、息切れが迫ってきている。いくら治癒魔法を扱えるとはいえ、体力までは回復できない。私は、弱すぎる。

「大和の敵をとらなければいけないのに」

願っても、彼は帰ってこない。しかし、私の大切な人を奪われたんだ。だから、なんとしてでもこいつを始末しないといけないんだが。

「おい、もう体力がねぇのか?情けねぇ。忘れたらダメだぞ?お前も、抹殺対象なんだぞ?そんなんじゃ、すぐ捕まってしまうぜ?」

「わかってるわよ。そんなの」

でも、どうしたらいい?どうやったら、倒せる?そろそろ、異能力も使えなくなってきそうだ。だったら、逃げるしか・・・。いや、それだけはだめか。敵はとらないといけない。でも、どうしたら?

「まあ、お前も早く楽になりたいだろう?だから、もう終わらせてやるよ」

刹那、火の壁が私を襲う。段々と、狭まって。そして、そして。・・・そして。

「・・・え?」

なんで、死んでいない?迫ってきた火の壁は、気づけば消滅していた。なにが起きた?と思っていると、聞きなれた、一つの声が響く。聞くことの無いと思っていた、その声が。

「それだけは、だめだ。一番、なってはいけない未来だ」

その声の主は、夢叶大和だった。

「生きてたの!?」

「なに勝手に死なせてるんだよ。生きとるわい」

でも、生きてたならよかった!!

「それよりも、だ。おい、お前、この女を殺そうとしただろ?」

「そりゃそうだろ。抹殺対象なんだから、殺すのは当然だろ」

「生憎、それを許すことはできない」

「それはどうしてだ?まさか、好きだったりするのか?」

その質問に、俺は躊躇無く返答する。

「あぁ、もちろん。好きだ」

「え、えぇぇぇぇ!?」

なんか、驚いてる奴もいるが、そんなことよりも。

「そんな俺の大切な奴を殺そうとした罪は、万死に値するぞ?」

「はっ。なにを言ってるんだお前は。さっき、俺に負けたばかりだろ。それが、できるとでも・・・」

「あぁ。できるさ。そこまで言うなら、やってやるよ」

そうして俺は、発動させる。

「もし、筋肉を解放できたら」

プチプチと、筋肉が破裂する音が響く。少し、痛いが、そんなことはもうどうだっていい。さぁ

「覚悟しろよ?」

そうして俺は思いっきり地を蹴り、そして。

「なっ!!」

「おせぇよ」

その拳を、おもいっきりぶつけた。

「がぁっ!!!」

ちょうどいいところにあたった。俺の拳を受けた男は、数十メートルほど、宙を舞った。

「まだだ」

俺は、地面をまた蹴って、空を飛び。

「うがぁぁぁっ!!」

その男を、地面に向かって、殴り落とした。ボキッと、そんな鈍い音が響き渡る。

「勝負アリだな」

もう、流石に動けないだろう。

「あ、ぁぁぁぁぁ。絶対に、絶対に許さない!!」

「はっ。油断した自分を恨め」

そうして、俺は夢を連れ、屋上まで向かうのであった。


「ざっと、2000はいるか」

「そうね。どうする?」

この数を一瞬で殺しきるのは難しいか。しかし、

「瀕死にすることならできるな?夢、体力は残っているか?」

「もちろん。助けてくれたお陰で、十分に回復したよ」

「よし、ならいけるな」

「うん」

この世界には、合体技というのもある。誰かの異能力電子と、もう一方の誰かの異能力電子を結合させて、一つの異能力にすることによって、強力技を放てるようになる。それを利用して。俺たちは構える。そして。

核却かっきゃく

いや、名前ダサいな。しかし、そんなことはどうでもよく。気づけば。

「よし、滅殺完了」

アリほどいた敵は、俺たちの合わせ技によって一瞬で消滅した。それにより、学園側がなんとか勝利をした。

「よくやった」

「貴方が、活躍してくれたからよ」

「まぁ、勝てたんだしいいじゃないか」

「そうだね」

そうして、俺たちは屋上をあとにした。


戦っていると、突然の出来事が起きた。一瞬にして、目の前の敵全員が消滅した。もう、どこからも敵の気配を感じなかった。なにが起きた?と、一瞬混乱したが、その混乱はすぐに打破される。

「なるほど。そういうことね」

屋上をふと見上げると、そこには、最弱クラスの夢と大和が立っていた。

「合わせ技ね」

もうそこまでできるようになったのか。これは、もっと見物だ。

「まったく、どれだけ見ても、やっぱり飽きないね」

ほんとうに、Fクラスなのかと疑うくらいだ。再度、彼らのヤバさとすごさを実感するのであった。

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