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神の御心

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

神様って振り切れてるし、振り切れてるところを見つけないと、上手く書けません。

生まれもお育ちも神様な方は何処までも我を通す。常に自分が中心に要らして、自分の事を何とよりも重要視する。全ての決定権が『自分がどう思うか』に重きを置いておられる。

それに対し人間から神様になったというのは、自分が中心に居られる訳では無い。どちらかと言えば『自らの信念』を重要視している。例えば『身内に愛を捧ぐ』、『助けを求めた者を守救う』、『願いを完遂する』等の一種の理念じみたものだ。

ただ何方にも共通して言えるのは、その為ならばどんな事でも手を出せる。どんな事でもしてみせる。という事である。


朝露が菊の花弁を濡らし、玉の様な輝きを放っていた。其れを見て思い浮かべるのは、私が遠くにいた時の事だった。よく足を運んだ神社には菊の紋が配されており、雨が降ると輝きを放つ。そしてそこの神様は何処までも理性的な方だった。

私の願いを叶える為に、この私自身をも犠牲にし、旅立つ際には、御自身と折り合いの悪い方へ私を預けられた。そうして今、お世話になられている方の顔を立てる為に、私と御自身との縁を全て切り落として見せた。もう君とはサヨナラだと。

目的の為ならば、守るべき者さえ犠牲になさる。御自身に恨みを向けられておられる方に対しても、容赦なく扱われる。余りにも理性的かつ合理的。そんな方だった。

「神様とは、人間では図り知る事が出来ない程に、感性が振り切れてらっしゃると思うのですよ。……それこそ全くの容赦がないほどに」

私は白露の菊から目を逸らし、やや冷たい目をなさっている梅香の君へと視線を移した。髪は長く、艶があり、降り注ぐ雨を受けて殊更滝や川をお作りになられている様に感じた。

「そうだね。振り切れてないと神にはなれないよ。人の理を逸脱するのに、人の目で物を見る訳にいかないだろう? ……それでも私は……」

そう仰ると、後ろで滝を作る髪を束ねられ、手前に流される。そうしての長かった艶のある髪を剃刀でぶちんと切り落とされた。

「愛する者の為に、人の御心は理解したいと思い続けているよ」

瞳に人の光が宿る。穏やかで、甘く、慈悲さえ感じられる何時ものお優しい瞳だった。

あぁでも梅香の君……それこそが、神の御心なので御座いますよ。自らの手で、其れを切り落とされてしまう事こそが。

何度目か分からないのですが、改めて。

生まれもお育ちも神様は、自分の感情に正直に事をなします。

好きなら傍に置かれますし、嫌いなら縁を切られますし。兎に角感情に嘘はつかれない様な。

ある意味、感性が非常に子供らしい。


けれども人から神になられた方って、感情云々よりも自分の信念に重きを置いていると思うんですよ。

これをしたらきっと苦しい。けれどもそうしないと理念に反する。逆も然りで。


其れを踏まえて、梅香の君の言葉。

神様であるには、人の心を切り捨てないとやってけないのかも知れない。

けれども、そうして人の心を理解しなかったら、大事にしている者もきっと傷付ける。

だから私は人の心を捨てないよ。

という意味です。


私の世界では神格の高い方程、髪は長いですし、艶があります。神様感が強いってことです。

(例外として髪が短い方もおりますが、基本訳ありです)


神様の心を捨ててでも、愛する者の心を理解する為に人の心は捨てない。だからこうして神格を削ぎ落とす。

けれど、その覚悟ガンギマリなところは、神様の御心だよね。という話。

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