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皇女殿下の飛空艇~皇女殿下は鬼畜な艇長にしごかれています~  作者: うにおいくら
第3章 嘆きの迷宮

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二十五階層

 そんな感じで二十階層に入ると水路はじめじめとした洞窟に変わった。

ここまでパーティはそれほどの苦労もなくモンスターを討っていった。

シバがアキトに言ったように、このパーティの実力は間違いなくシルバー以上であった。相変わらずゴブリンと遭遇すると、マリアが狂ったように火の玉を投げつけるのは変わらなかった。


 そしてパーティは二十五階層に到達した。

ここは今までの階層とは雰囲気が違った。空気が澄んでいるし何しろダンジョンが明るい。そして他の冒険者パーティの人間もちらほら見かけた。


「この二十五階層はセーフティゾーンになっているんだ。モンスターの類は居ないよ」

とクロードがソフィア達新しいメンバーに教えた。


 続けて

「今日はここで一泊する事にしよう」

と提案した。


「うむ。一気にここまで来たが、丁度いい頃合いだろう」

とコーネルがクロードの提案に同意した。他のメンバーも黙ってうなずいた。


「うん。いつもここで一泊してから三十階層まで行くんだけどね。一応ここには道具屋や武器屋と屋台も出ているから食事もとれるし補充もできる……ただ食事は地上より少し高いけどね」

とクロードが周りを見渡しながら説明した。


「そうかぁ……地上から運び入れるのも命懸けだもんね」

とソフィアが納得したように頷くと、


「うん。でも武器と防具はギルドが管理しているので地上とあまり変わらないかな。現地調達で買い上げるのは同じだからね。だからそれほど地上とは価格も変わらないんだよ。それにこのダンジョンで獲得したお宝もここで買い取ってくれるからね。ただ食い物やポーションの類は、全てを現地調達とはいかないので割高になるんだよ」

とクロードが教えてくれた。


「そうなんだ。宿屋とかはあるの?」


「それもあるよ。でもそこに泊まらないで野宿しているパーティも多いよ。ここは魔獣の類は出ないからね」


「そうなんだぁ……野宿も良いかな」

とソフィアが言った途端


「ダメです。姫様は宿屋にお泊まり下さい」

とマリアが口を挟んだ。


「その通り。宿屋があるならお泊まり下さい。わざわざ姫様が野宿などする必要はありません」

とコーネルもマリアに同調した。


ソフィアは困った様な表情を見せて、クロードに助けを求めるような視線を送った。


「うん。今日は宿屋に泊まろう。あのジメジメとした地下水路のどぶのような臭いは洗い流したいでしょう? それに僕たちもいつも宿屋に泊まっているよ」

とクロードもマリアとコーネルと同意見だった。


「そっかぁ。そうだね。なんだか臭いが染みついているような気がして来た」

とソフィアも笑って納得したようだった。ここでクロードがコーネル達と同じように『姫様』扱いをしていればソフィアは意固地になって野宿を言い張ったかもしれなかった。そこはコミュニケーション能力の高いクロードだった。場の空気をちゃんと読んでいた。





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