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皇女殿下の飛空艇  作者: うにおいくら
第2章 皇女様の飛空艇

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ベースアジト

 飛行艇ミカサの前方に浮遊島が近づいてきた。この浮遊島は『セントワープ』と言う名がついており、モルタリア帝国皇室領となっていた。ここがシバたちが『ベースアジト』と呼ぶ飛行艇ミカサの整備基地であった。いわゆる母港と言われる基地でもあった。


 元々はシバとアキトの所有する浮遊島だったが、そのままではいずれ誰かに詮索される可能性が高かった。そこで『いっそのこと皇室領にした方が誰も手が出せなくなる』というフレデリック三世の提案を受け入れる形で皇室領となった経緯があった。


 島の中心部に小高い山がそびえていたが、その頂上にある管制塔が建っておりモルタリア帝国皇室の旗が翻っていた。一目見てここは皇室の別荘だという事が判るようにしていた。


 艦首操縦席の真下にある貴賓室の窓から浮遊島を眺めながら

「ソフィア。あそこは皇室の別荘島という事になっているんだけど知っていた?」

とシバが聞いた。


「はい。聞いた事はありましたが、来るのは今回が初めてです。父上はここに来られたことがありますでしょうか?」

と聞き返した。


「そうだねぇ……昔は頻繁に顔を出していたけど、即位してからは滅多に来ていないな。本当に忙しく、皇帝業を全うしているようだよ」

と笑いながらシバは答えた。


「そうなんですね」


「ま、ここに来た時は羽目を外してのんびりとしていたけどね」


とシバが話を付け足すとソフィアは


「そっかぁ」


と笑った。自分の知らない父親の過去を垣間見た気がして少し嬉しかった。異世界から転移して来たとはいえ、彼女にとって皇帝は尊敬できる大好きな父親であった。


 山頂にある管制塔の発光信号が点滅し始めた。この飛空艇を認識したようだ。

ミカサの眼下には山の麓から森が広がっていた。丁度、別荘風の建物の前面に広がる森の中に、ミカサと同じ大きさの飛空艇が三機ほど停められそうな大きさの広場が認識できた。ミカサはその森の中の広場へとゆっくりと垂直に降下していった。


 飛空艇がほとんど着地するかどうかという高さに達した時、前方の森に木々の間を抜けるトンネルが目に入った。


 それは空の上からでは認識できないように、森の木々で巧みに隠されたトンネルだった。そのトンネルは山の中へと通じていた。

飛空艇はそのトンネルの中へと吸い込まれる様に静かに入って行った。


「これが我が艇のベース基地ですよ。ここでこの飛空艇の整備とかをします」

とソフィアの背後からアキトが声を掛けた。

トンネル内の照明が綺麗だなと見惚れていたソフィアだが


「森の中にこんなものがあるなんて……山をくりぬいたのですか?」

と驚きを素直に口にした。


「そうですよ。一応ここは皇室の別荘地という事になっていますからね。なるべく目立たないようにしただけです。流石にこの飛空艇と言う名の航空戦艦を見える場所にと留め置けませんからね」

とアキトは笑って言った。


「……目立たないようにしただけですかぁ……」

とソフィアは応えながらも


――それにしても山をくりぬくって……凄い――


と改めて驚いていた。


「おいらも初めて見た時は驚いたよ」

といつの間にか隣に立っていたクロードの言葉にソフィアは我に返った。


「本当にね」

と頷きながらも


――これでモビルスーツが出てきたらガンダムだわ――


とソフィアの脳裏にはこの世界に来る前の余計な記憶が蘇って、思わず笑みがこぼれた。


 

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