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週刊起源通信  作者: 円雅
5/8

ハロウィン

むかしむかし。


とある村に、人を脅かすのがたいそう好きな男がおりました。


物陰から急に飛び出て奇声をあげるのは当たり前。


村にはいつからか、男に膝カックンをされたことがない者がいなくなりました。


そういった心労が祟ったのでありましょうか。


ある日男が目覚めると、母親が横で冷たくなっておりました。


男は目に見えて落ち込みました。


村人は思いました。これで男も落ち着くだろう、と。


ですが村人の期待は、早々に裏切られたのです。



男は葬儀の翌日には白いシーツを頭から被り、オールドタイプのゴースト気取り。


家々を廻っては母親の声真似をし、香典をねだって歩きました。


その喪中とは名ばかりのトリック・オア・トリートに、村人はほとほと困り果てました。



神様は怒りました。



「お前のおかんなら俺の隣で寝てるよ」



神様の怒りは親不孝な白面の男に降り注ぎ、男は粘着性のある白い物体になってしまいました。


悲しんだ村人が泣きながらそれを杖で打ったのが、餅つきの始まりとされています。




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