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求婚者たち
むかしむかし。
ある国に、それはそれは綺麗な王女さまがおられました。
白い肌に豊かな髪、そして輝くような眼。
歌う声に鳥は恥入り、歩く姿には花も恥じらう。
王女さまは誰からも愛されておりました。
その評判は海をも渡り、様々な国からの求婚者が列を成しました。
ある日、困った王様はその求婚者を一堂に集め、その中からたった一人を、王女さまに選ばせることにしたのです。
神様は怒りました。
「呼ばれてないけど!」
神様の怒りはその厚顔無恥な求婚者達に降り注ぎ、ある者は春巻きに、ある者は寿司に、そしてまたある者はスパゲッティーにされてしまいました。
悲しんだ王女さまが泣きながらそれを食べたのが、ビュッフェスタイルの始まりとされています。