表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
楽園のディストピア  作者: カワキリ マヤ
始まり
2/3

001



「綾兄ー朝だよー」



いつも通りの時間にいつも通りの声が聞こてくる。我が愛しのマイシスターの可愛らしい声。高めだが、耳に優しい柔らかい声。この声を聞かないと朝起きたという気がしないって訳ですよ


うーん。きもい



我ながらキモすぎる脳内に一区切り付け、朝の身支度を始める。パジャマ代わりのほぼ肌着のTシャツと中学生時代のジャージを雑に脱ぎ捨てベッドの上に放り投げた後、シワ1つなく綺麗にハンガーに掛けてある制服を手に取り、ズボンとカッターシャツに袖を通しただけで着替えたと言えるか怪しい格好だが、一先ずリビングへと降りる



「おはよう。沙優」



リビングに着くとそこには既に身支度を済ませ、朝食のパンにイチゴジャムを塗りたくっている妹の姿があった

彼女の名前は渕崎沙優。黒く透き通った髪を頭頂に近い部分で左右に少しだけ括った、所謂ツーサイドアップと言われる髪型は、年相応の見た目だが、燃えるように赤い瞳とツンと上がった目尻は、中身の勝気な部分を表しているように見える



俺が来た事に気付いた沙優は「ん。」と会釈をしながら塗り終わったイチゴジャムをこちらに渡してきたあと、リビングのテレビを付けつつその小さな口をめいいっぱい開けイチゴまみれの食パンにかぶりつく

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ