第一章 モンスターとともに 第七話 新たな力
いきなり武器屋の演習場で戦おうと言ってきたリン、
確かにこれから一緒に戦うメンバーの強さは知っておくべきだろう。
そう思い俺はリンの申し出を受けることにした。
「演習場ではどれだけ相手にけがをさせても大丈夫なように特殊な魔法がかけられてるから
ミノルも本気で戦っていいよ。」
リンが闘志に満ちた表情で説明した。本気で俺を殺そうとしてないかこいつ?
しかし便利な魔法があるんだなこの世界には。
「わかったが装備はどうすればいいんだ?大したもの持ってないぞ。」
リンに聞いてみると、武器屋のおっさんが、
「そこら辺にある武器と防具を使いなどれでもつかっていいぞ。」
演習場の角に防具や武器がいくつか置いてあった。
おっさんの言葉に甘えいくつか装備を借りることにした。
俺が借りた装備は鎧が少ない軽装、武器は短剣を借りた。
装備が整った俺とリンは演習場の中央で向かい合う形で並んだ。
「準備はいいミノル?」体を伸ばしながらリンは言った。
リンは動きやすいように重要な箇所だけ鎧をつけ、武器は大剣を装備していた。
どうやらパワーで攻めてくるようだ。
「いつでもいいぜ。始めようか。」
俺とリンの準備が整ったところで、はじまりの合図は武器屋のおっさんがしてくれるようだ。
レイシアは「二人ともがんばれー!」と端で応援していた。うん、頑張れる!
二人の間に緊迫した空気が流れたところで、
「二人とも準備できたようだな。そろそろ始めるぞ。」
武器屋のおっさんが右手を高く上げはじめ!という合図とともに俺とリンの戦いは始まった。
戦いが始まるとすぐにリンが、
「エンチャント!」と叫ぶとともに大剣が炎で包まれた。
なんだそれは!と驚いていると、リンはそのまま大剣を地面へと振り下した。
するとリンの正面直線上に俺をめがけて炎の柱が襲い掛かった。
俺はとっさの判断で何とかよけたが、もし避けれなかったら一瞬で焼き死んでいただろう。
「なんだその攻撃ずるいだろ!」と俺がリンに向けて叫んだ。、
しかしリンは炎の柱に隠れながら距離をつめたのか、目の前まで来ていた。
そのままリンは大剣を勢いよく俺へ振ってきた。
何とか短剣で受けようとしたが、リンの力は思ったよりも力強く俺は後方へ飛ばされてしまった。
受け身をとり耐えることには成功したが、リンと真っ向で戦っても力では勝てない。
どうしたらいいか俺が考えていると、
「なんだよミノル、本当に雑魚じゃないか。あんまり弱いとこの先心配だな。
まいいや早々に終わらせてやるよ。」
挑発的な態度に俺は怒りを覚えた。くそなんでこんな奴に負けないといけないんだ。
何かいい方法は...その時格闘ゲームで一番使っていたキャラクターを思い出した。
そのキャラクターは身体能力が高いだけでなく特殊技として、身体強化という技があった。
俺の属性は無属性、リンのように炎をまとったりできない。
だから別の技が必要だ。このままリンに負けたくない、俺は心の中で叫んだ。
するとメニュー画面にビックリマークが出ていた。なんだ?不思議に思い押してみると、
身体強化レベル1獲得と書いてあった。マジか、本当に使えるようになるなんて。
俺はすぐにショートカットに登録し武器を構えた。
リンがこれで終わりだ、と大剣に炎をまとわせ切りかかってきた。
俺は心の中で身体強化と唱えると、今まで感じたことのないような力が湧いてきた。
これならいける!俺はリンの背後をとるように瞬間移動し、リンの首にナイフを突き刺した。
リンは苦しそうな顔をしながらも大剣を円を描くように回してきた。
俺はスライディングでまたリンの背後をとり今度は心臓部へ突き刺した。
この時リンのまとっていた炎により俺の左手は炎に包まれなくなっていた。
そのままリンは力尽きたように地面倒れ俺の勝利が決まった。
しかし俺は身体強化の影響か目の前が急に真っ暗になり闇に落ちたかのように意識を失った。