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別の再会

「逃げるならそれでもいっか。いつかまた会うだろうし、その時までに美咲をどうしようか考えておこっ!」


私はひたすら走った。

地下牢に繋がる隠し階段まで、悪魔兵に再び追われても必死で走った。

さっきまでは気絶させるだけだったけど、敵と分かったから容赦なく殺す。

炎を出して焼き殺せば、後ろには灰しか残らない。

それを見ると、シエナの死際を思い出す。

再会した柚は顔も髪の色も、前世・前前世の面影がしっかりあったから、本当に辛い。

転生してくる可能性を考えての旅でもあったから、まさかもう転生していて、コントラストであんな事をしているなんて。




「はっはっはっ……ここだ。」


玉座の間から隠し階段までは、とても遠い……城の第三図書館にあるからだ。

R-6の棚裏に隠し扉がある。

何故知っているかというと、幼い頃ライが自慢気に「秘密だぞ?」って教えてくれたから。


棚を動かすと、頑丈な鉄の扉があり、鍵がかけられている様だったから、足に風魔法を纏わせて思いっきり蹴る。

すると私の力に風力がプラスされるので、鉄の扉はその先にある階段の下へ落ちて行く。


階段はゴツゴツした石で出来ていて、地下深くまで続いている。

螺旋状になっているが、吹き抜け部分の底は暗くて良く見えない。

炎を指に灯そうとも思ったが、失敗する気がしたのでペンダントの中に入れていた太めの木の枝に、火力強めで着火する。


もう何分走ったか分からないが、やっとか底に着いた。

その後は所々で枝分かれになっている道を勘だけで進む……訳にもいかず、石壁から落ちた欠片を道に投げて、罠が無いかを確かめながら進んだ。

投げていると、やはり片方には罠がかけられていて、そのまま進んでいたら『落とし穴』『串刺し』『蛇まみれ』になっていたかもしれない。

ちなみに落ちてきた蛇は、これまで見た事がなく、何故か頭に三本の角が生えていた。

魔界の蛇だと思うので、可哀想だが氷魔法で閉じ込めた。


そしてついに、鉄格子が見えて来た。

進んで行くと、鉄格子付きの牢が3つある事が分かり、その中にはそれぞれ人が入っている。

私は更にスピードを上げて、牢に向かう。


「皆ぁっ!!」


「誰だ!?」


ああ、父の声だ。


ここで私は油断した。

最後の最後で、石壁から一本の槍が突き出たのだ。


「わっ……危なっ!!」


まあ、槍は私の目の前を掠めただけだった。

被害と言えば、巻いていた包帯に槍先が引っ掛かり、包帯が取れてしまった位。

拾ってみたが途中で切れてしまっていて、もう使い物にはならなそうだった。


「その髪に甲冑……スノーか?」


「あ、うん。」


親からすると信じられない状況での、感動の再会……なのだが、私の返事はそっけないモノになってしまった。

どう言えばいいのかが、分からなかった。


「本当にスノーなの?」


「うん、お母様。えーと……いきなり家出してすみませんでした。」


「甲冑はまだ着れているのね。……ってスノー!目はどうしたの!?」


「甲冑は背が伸びる度に、武器屋に直してもらってて。目は色々あって失明……それよりも早く脱獄するよ!」


私が言うと、両親も王も……一人で牢に入っているライ(らしき少年)も驚いた。

……それはどうでも良いとして、どうやって脱獄しようか?


そう考えていると、いきなりバゴッと派手な音と共に、石壁の一部が飛んできた。

私は間一髪で避けたのだが、石壁の無くなった所には土を掘ったトンネルが出来ていて、一人の少女が立っていた。

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