懐かしのコントラスト
「何……これは…?」
麓町に着いて、すぐに見たモノは、瓦礫が散乱する道。
歩けば歩く程、崩壊した家が目立つ。
所々燃えたような場所もあり、見る限りでは町に人はいなかった。
「自然災害だとは思えない。崩れた家の下からは、草が沢山生えてるし。」
数日で生える様な量ではない。それは、私にもミシュリーにも現状の悪さを分からせようとしてきた。
「とにかく、城へ急ごう。何があったのか、アーサーが残したメモは何なのか。確かめよう。」
「ニャ。」
山を降りると雪は小降りになっていて、十分ほうきで進める天気だった。
私は寒さでかじかむ手に、はぁ~っと息をかける。
ローブのフードを深く被り、今出来る限界のスピードで城へ向かう。
……空から国を見てみると、ほとんどの町が壊滅状態だった。
様々な場所から火の手が上がり、柱の様になっている事も少なくなかった。
私がいない間に、何が起こっていたのかは知らないが、動悸が止まらない。
10歳の時にかかった時間の半分で、今回は城に行けた。
城下町も酷い惨状で、ここまで人間には会わなかった。
城に着いたのはいいのだが、そこで恐るべき事を見てしまった。
城門の門番が、悪魔だったのだ。
体は黒く、目は赤い羽の生えた生き物。それが今は、立派に甲冑を着て、堂々と立っていた。




