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(Nooooo!!)ダメ×人×間×コン×テス×ト×V★2  作者: gaction9969
最終章:ダメ息の花だけ束ねた風景
72/176

#072:根底かっ(あるいは、十六夜トゥルーベイベー)

 で、もって、他の進行はどうなると考えられるだろう?


 大佐VS塗魚トザカナの直接頂点対決があって、残る「8700万」持ちの衣袋イブクロっていう「No.11」が、上位の所持金低い方から狙い撃ちしたと仮定すると、これがこうして、こう。こうなってこれが……あれあれあれ? おかしいですね。これとこれとがこうで……こう。


 ひゃー。そうすると私は「抜け番」になることになる。ええー、そこまで蚊帳の外なん~、と私は白目でのけぞりかけるものの、


 いや、相性はわからんから、逆に所持金ある方から叩いていったらどうなる? と再度シミュレーションを頭の中で構築していく。


 そうすると、この私に最後の「指名権」が渡ってくる算段となる。可能性のある四人の中からの三択、みたいなことになるけど、その中にセンコが残ってる可能性は割と低そう。


 よって指名権があろうが無かろうが、あまり関係のないことが分かってきた。


 もとより戦略なんて無かったし、持ち金が少し増えたくらいでそんな「うまく勝とう」みたいに色気出してる場合じゃなかったわ。


 全力。私のスタンスは変わらない。変わるのは……私の中の「私たち」だけだっつうの。


<第3ピリオドっ!! BET願います!!>


 実況の合図と共に、私は全財産「5100」を躊躇せずにスロットに滑り込ませる。そうだこいつはたかだかの目盛り。元より負けたら即終わりの気概でやって来たわけじゃないの。自分に勢いをつけるためにもここは全額張り。それ以外の選択肢は、おそらく全部エセだと思うから。


 総勢13名のBETが完了したことが、電光掲示板に踊る文字で告げられる。どう出る? 双陣営っ!?


 01:8800:一

 02:3600

 03:3600

 06: 900:

 07: 900

 08:3500

 09: 100:

 10:5800:三

 11:8700:二

 13:1100

 14:5800:四

 15:5800:五

 16:5100:六

           >


 おっとぉ~予想外。私にぎりぎり指名権。ま、「六番目」なんでそれより上位から指名もらったらそれまでなのだけど。でも現在の指名権持ちは大佐と私除いて全員が「下位組」だ。こいつらが「上位組」を狙い撃ちするのならば、私にも選択権が回ってくるやも知れない。


「……」


「……」


 いや、そんないい悪い分からないことよりも、両陣営のトップの賭け金だ。


 大佐が「8800」に対して、塗魚トザカナが「100」。


 自分を指名してくることを見越しての、ミニマムBET……それは完全なる挑発、おちょくりであるわけであって。


 一直線上で睨み合う二人の間に、濃密な空気がどんどんその圧を高めているように、私には見えた。


 こら穏便に収まる気配は毛ほども無いね……願わくばその影に隠れての、ちゃっかり生き残りを目指したいけど、私は。



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