60連合ダンジョン1
オーリの食事も終わり、戻る頃にはソルティ達もフリーズから解けたようだ。
「ただいま、気を取り直して狩りに行こうかね。」
帰ってきたミニ達を両手で抱えながらソルティが答える。
「騎龍ちゃんお帰り、家族が増えすぎたね。」
ミニが16匹だからな。
食事を準備するわけではないから、大変ではないからよかった。
【現在居るメンバーで60の城ダンジョン行ける人は、クラウドのダンジョン前に集合してください。
レベルは50~70で、20分で準備してきてください。】
これでよし。
「親父、50じゃないの?」
「マサムネイヤリングは諦めた!誰かに買ってきてもらう!」
サブキャラを本格的に考えよう。
サブでも盾をやろう。家族に痛い思いはさせられないからな。
時間となったので、できるだけ片寄りがでないようにパーティーを組んでいく。
ほんと、盾や回復をやる人は稀少だよな…。
「では、これより60ダンジョンに突入します。それぞれ自分の仕事をしっかりこなせば討伐できるでしょう。よろしくお願いします。」
そう声をかけて突入するのだった。
跳んだ先は薄暗く雷が鳴り響く古城の庭だった。
ホラーは苦手なんだよな…。
「では、パーティー単位の行動に切り替えます。あちこち回ってヒントを集めましょう。では、散開!」
とりあえず、パーティーメンバーと集まる。
日曜の早朝とはいえ、集まりが悪くなってきたから7人パーティーも出てくる。
こんなに楽しいのにな。
まぁ、各社こぞってゲームの開発をしてるからな。
そっちに移る人も結構居るのだろう。寂しいものだ。
今回の周回は家族が3人とウッド、他は知らない面子である。
盾パーティーなので、きちんと8人揃えて抜かりはない。
「とりあえず、私達は庭を見て回ろう。大半が洋館の中に入っていったからな。」
「「「「「「「了解!」」」」」」」
「ふはははは、我が居ればこのような難関造作もないわ!」
1匹変なのが居るなぁ…。存在感ありすぎる。
「特に何もないっすね。」
犬の鼻をひくつかせながらウッドが言ってくる。
犬の鼻はすごく便利だ。
「なら庭の噴水とかにナンバーが書かれてたり、石が動いたり探そう。」
「なぁ、親父。建物内探さないの?」
「まだ庭の探索が終わってないからな。」
「怖いんでしょ?」
「決まってるじゃないか。閉じ込められたり、いきなり手が出たりしたら嫌じゃないか!」
「否定しないのもどうかと思う。」
仕方ないじゃないか、怖いものは怖い。
現実で変なものも見たことあるから嫌なんだ。
今だって建物の中から悲鳴が聞こえるし…。
200人近くの大集団、大して時間もかからずに攻略も進んでいく。
200人寄れば文殊以上の知恵だな。
いつものように宝箱の回収も忘れない。大事な収入源だ。
あちこちの鍵やヒントを繋ぎ合わせ、皆と共に進んでいく。
今回は頭脳系ダンジョンか。
細菌災害のゲームとかも楽しかったな。
あれは好きだけど、お化けは嫌いだ…。
触れないのは倒せないからな!
暫くした後、不穏な報告が上がってくる。
「え?パーティーメンバーが消えた?」
「そうなんですよ。ステータスが表示されてるから無事なんですけど、ついさっきまで居たのに居なくなってしまって…。」
でたよ、ホラー系の典型…。
「消えたのは女性?」
「そうです。」
うぇー、ありきたりだなぁ…。
「そうか、無事なうちに助け出さないとね。サッサと攻略しよう。」
「あてがあるんですか?」
「よくある操られ系でボスを倒せばいいんだと思うよ。」
ボスは何かな?吸血鬼とかありそう…。
銀の武器や魔法武器じゃないと傷つかないとか、色々と制限があるだろうなぁ…。
まだ殴れる分だけ怖くないな。
早急にクリア目指しつつ、焦りで失敗しないように注意していく。
怖そうな所はホラー好きに任せる!
そうして進んでるせいか、ウチのパーティーから失踪者はでなかった。
それともアラフォーは趣味じゃないのか…。
5人消えたが、いずれも若くて美しい容姿の人が選ばれているようだ。
誰かさんは若く見えるが、そこまで美しい容姿ではないからな。
後ろからぶん殴られた。
読心術でもあるのだろうか…。
複数のパーツの組み合わせでできる鍵を使って、最後の扉を潜り抜ける。
そこにはやはり一人の男が立っていた。
「ようこそ我が城へ、私の名はブラム・ストーカー。
この城の主にして、永遠を生きる者である。」
「んー、作者の名前じゃなかったか?」
周囲に聞いてみるが、よく知らないらしい。
そりゃ、百数十年前の作品だしな。
「我が花嫁達よこちらへ。」
ブラムの後ろの暗闇から連れ去られたメンバーが歩いてくる。
やはりか…。王道というか、ありきたりというか…。
「さて、同意もなく花嫁にされるなんて。拉致監禁の変態にはお仕置きしてやらんとな。」
「主よ、操られてるらしき娘達は我に任せてよいぞ。」
「手があるってことだな。わかった、任せるよ。」
どうせ、ミニ達による結界で隔離だろう。
「夜が明ける時間だぜ。」
私は黒いタキシードを纏う男へと駆け出すのだった。
本日も誠にありがとうございます。




