泣きつかれよう
3回目の攻城戦も終わり、慰労会の最中に一般メンバーから色々と追求を受けた。
私じゃなくて、天音やスレインや地下施設運営委員に聞いてほしいと丸投げした。
指示は出したが、研究したわけじゃないから魔力の流れなんぞわからん!
後は寝るだけなので盛大に皆と騒いで楽しい慰労会だった。
日曜の朝、長男は朝からお風呂に入っておめかしに余念がない。
まったく、リアルとゲームは外見が違っても知らないぞ。
長男は髪と目くらいしか変化してないがな。
「父さん、今日は俺が居ないけど、どうするの?」
「普通にするよ。インした状況や人次第で行動は変わるがね。」
「そかそか、頑張ってね。」
「お互いにな。警察に捕まることはないように。」
「ないわー。」
まぁ、心配もしてないし大丈夫だと思うがな。
ログインして食事をとってると、ギルドの受付をしてる子がこっちに来た。
「騎龍さん、他のギルドの方がお見えになっております。」
「他のギルドねぇ…。龍桜はまだインしてないの?」
「はい、他のマスターの方々もまだです。」
サービス開始して3週間も過ぎれば、イン率も落ちるのだろう。
「了解、んで用件は?」
「城の運営に関してだそうです。」
「ふーん…。小数ギルドが取ってしまって、運営に支障が出るとかかな?初めて取ったら、何したら良いのかわからないしな…。
わかった。食事が終わって8時に執務室に通して。」
「かしこまりました。」
暫し待ってると、執務室の扉がノックされる。
「どうぞ。」
「失礼します。」
中学生くらいの男女が8人入ってくる。
「んー、とりあえず座ってください。用件を伺いましょう。」
「あの!助けてもらおうと思いました!」
「何をかな?」
「たまたまなんだけど王様になっちゃって、どうしたらいいのかわからなくて…。」
うん、予想通りといったところか…。
「城を取る約束してる他のギルドとかは居ないのかな?」
「いません、自分達だけです。」
8人じゃぶっちゃけ無理だろ。
「うん、じゃあ報酬次第で受けようかね。
実行したクエストの報酬分と、余った分の半分でいいよ。」
「ありがとうございます!」
「じゃあ、書類一通り渡してくれるかな?
あとはノウハウを教えないとだね。」
「助かります!よかったー、ワケわからなくて泣きそうだったんですよ。」
可愛いもんだ…。
こんなに素直だと騙されても知らんぞ?
「ちなみに、なんでギルド作ったりしたの?」
「えっと、自分達学校の仲良しグループなんですけど。
どこかに所属するより、自分達で好きな事したいなって。」
よくあるパターンか。
「そうか、ゲームなんて楽しんだもの勝ちだからな。
一応、ウチは誰でも歓迎だから困ったらいつでもおいで。」
「はい、ありがとうございます!」
城のダンジョンとかも8人じゃ大変だろうなー。
まあ、その辺はどうでもいいか。この子達の問題だ。
手早く書面にするべきことを纏めて手渡す。
「んじゃま、頑張ってね。君たちはこれだけしたらいい。
それでも、8人だと大変かもしれないけどね。
こっちでこれくらいするから、税収も大分残るでしょ。」
「すいません、また困ったことがあったらお願いします!」
「別ギルドで同盟でもないから、報酬もらうがね。」
「それでも助かります。ありがとうございました!」
小規模で苦労するくらいなら解体してウチに来ればいいのに。
まぁ、そういうことも簡単にはできないのが人の心か。
私は基本的に合理主義だから、簡単に即決するがね。
パーティー組んだり連合組んだり、全て身内でできれば簡単だからな。
世の中人それぞれ、違うから面白いもんだ。
本日も誠にありがとうございます。
2日で1話くらいならなんとかなる気がする!




