50連合に行こう2
「ダブルステップ!」
一気に近づき封鎖をしよう。
「エリアシール!」
唱えた瞬間、マサムネの全身が煌めいて何事もないように動き出す。
「ちっ、状態異常無効か!」
ボスにはよくあることだが、今後のボスには全員効かない予測が立って歯噛みする。
「仕方ない、普通に狩るぞ!」
気合いを入れたところでマサムネが息を吸い込み咆哮が轟いた。
「GYAOOOOOOO!!!!!」
その瞬間心がざわめいた。
(怖い恐い恐ろしいダメだ逃げよう背を向けて一目散に。)
隙間もない恐怖に心が一杯に占められてひたすら背を向けて駆け出す。
ただひたすら一目散に目もくれずに私は駆け出した。
ハッ、なに逃げてんだ私は…。
多分今のはマサムネの咆哮によるデバフか。
恐らくは恐怖だな…。
耐性無いんだよな…。今度料理人に作れないか頼んでみよう。
恐怖する料理ってなんだ?ゲテモノか?
それはそれとして、まずは討伐だ…。
「相手は恐怖を使ってくるぞ!気合い入れろ!」
耐性がなくても、心を強くもって準備する。
ステータス的には全く関係ないがな!
震える足を必死に動かしてマサムネへと突撃する。
その瞬間、マサムネの全身が震えながら周囲に稲妻が迸る。
全周囲攻撃かと思ったら、魔方陣と共に地面より体高1mくらいのマサムネが多数出現してきた。
「眷属召喚とは、多才だな!」
周囲が危機的状況ほど、指示を出す私は冷静でいないといけない。
「私が眷属は受け持つ!皆は本体の攻撃に集中してくれ!」
周囲に散在する子マサムネ(仮)に対してヘイトを打ち込みながら、親マサムネから引き剥がしていく。
攻撃の中心部は現在、名前さえおぼえてない盾職が受け持っている。
数匹纏めてアスタール達のところへ向かう。
「やれ!」
17年一緒なせいか、すぐさま動きだす。
「ダブルキャスト、フレイムレーザー!」
私のすぐ脇を2本の炎の線が通りすぎる。数匹纏めて貫かれ、絶命する。うん、魔の貫く殺法が頭に浮かんだ。
半数に減った子マサムネはアスタールが受け持つ。
「オーラブレード!トルネードブラスト!」
長く5mほどに伸びた刀身を巧みに使い、残りの子マサムネを吹き飛ばす。
私は上手く発動に合わせてしゃがんで避けた。
「よし、サンキュー!」
「任せろ!」
「親父の行動は分かりやすいからね。」
頼もしいことだ。
すぐさま、マサムネに駆け出していく。
流石にこの巨体になると止めようがないから、両手盾は止めて剣を手にする。
「ダメージを少しでも積み重ねていくんだ!」
そのあとはひたすらパワーゲームだった。
特殊な攻撃手段や変身があるわけではないので、地道に攻撃を重ね続けるだけだった。
恐怖によって、戦列を乱されたり大変だった。
立ち位置が悪く攻撃してきた腕によって完全に挟まれて、久々に死亡も経験してしまった。
ノックバックで受け流しもしようがなかった。
数十分に及ぶ激闘の末、ようやくマサムネはその巨体を横たえるのだった。
「あー、疲れた。流石は邪龍の名を持つだけはあるわ…。」
ドロップは現金や装備品、強化スクロール等で総額2000万は予想されるほどのものであった。
今回は名前を冠したアイテムは出なかった。
残念である。
出たとしたら、何が出ただろうか?やはり眼帯か?
喜んでいたいが、そういうわけにもいかず。
その身を捧げた新規者の戦士君の元に駆け寄る。
「おーい、大丈夫か?」
マサムネが討伐されたせいか、装備していた鎧は完全に消滅している。
現在は鎧の下につける下着だけ装備状態だ。
完全に死んでるのか、ピクリとも動かない。
まあ、狩りしてる間起きなかったから当然か。
「ソルティ、起こしてあげて。」
蘇生魔法をソルティが唱えて、戦士君が目を覚ます。
「う…。うぅん…。」
「大丈夫か?正気か?変なバッドステータス掛かってない?」
「あぁ、騎龍さん。多分大丈夫だと思います…。ボスはどうなりました?」
「無事に討伐終わったよ。ありがとうね。」
生け贄にされたら、蘇生魔法とか関係ないのだろうな。
普段なら5分で復活位置に転移されるはずである。
それがなかったということは、完全に敵キャラとして上書きされてるんだろうな…。恐いことだな。
その間意識はどうなってるやら…。恐らく止まってるんだろうな。
「それでは皆さん、討伐ご苦労様でした。総時間2時間くらいの狩りでしたが、今回は2周目には行きません。
オークションが終わり次第戻って解散にしましょう。
それでは、オークションに移行します。」
無事にオークションも終わり、帰路につく。
盛大に疲れた…。
ネックレスで封鎖できる分、デュランダルのほうが狩りやすい。
といっても、総合的な儲けで考えたら60ダンジョンのほうが儲かるかな?
名前の付いた装備が出る日が楽しみだ。
今回の件を話し合って、狩りやすい方法を模索しないといけないな。
まだ夕方に差し掛かる程度の時間だったが、今日は休もう。
休息も必要だしな。
本日も誠にありがとうございます!




