狩りはまだ早かったか?
オーリも産まれたことだし、頑張りましょうかね。
「騎龍さん、オーリはどうするんですか?」
咲夜が聞いてくる。
「もちろん、連れていくよ。」
ときどきふらつくが、頑張ってついてきている。
「ダンジョンとかはどうしますか?」
「そうだな…。パワーレベリングかねぇ?」
産まれたばかりなのだから、当然Lv1だ。
「なら、この子の大きさで行ける場所ですね。久しぶりのフィールドですね。」
「そうなるね、ダンジョンの10も20も結構厳しいものがあるからね。」
生まれたてで体高が私くらい、全長6mくらい、翼が広がったら10m位になりそうだな。
「まずは最初の兎でも狩らせるか。」
姿は見たことあるが、初狩りだな。
そんなこんなで初期マップに行こうとしたとこで、沢山の人が集まり始めた。
壁もない屋根だけのとこにでっかい卵があって、皆の視線を集めてたしな。
産まれたところも見てたから、噂を聞いて見に来たのだろう。
「産まれたんですね。」
人混みから龍桜が出てきて聞いてくる。
「ああ、やっと産まれたよ。」
たまには他の人が来ないのだろうか?
人混みに数人は顔が見えるな。
「みんな、興味津々でしたよ。騎龍さんのだから、触ったら怖いぞって脅したのでそういうのは無かったですけどね。
速報とか言って走り回って周知してた人がいましたよ。」
怖れることあるか?気さくな親父やってるつもりなんだが…。
速報ってなんだよ…。
「にしても、ここまで大きくなりましたか。初めて見たときはあんなに小さい卵だったのに驚きですね。」
「ああ、そうだな。今からこの子のレベル上げに狩りに行くから今日はすまんな。」
会話をさっさと打ち切る。
「引き留めてすいません。気をつけて行ってきてください。」
転移門を出すために適度な広場に移動しようとする。
人垣が割れてモーゼのようだな。
「あの!」
知らない子が声をかけてくる。
「ん?」
「大きくなったら乗せてください!」
「僕も!」「私も!」と声が上がる。
「どれくらい時間がかかるかわからんが、いずれならいいよ。」
ワーキャーと歓声があがる。
龍に乗って空を飛ぶのが夢の人も多いのだろう。
とりあえず初期マップに到着する。
今ごろ始める人も居るので、閑散としてるが人は数人見かける。
「誰か、ボス倒しにいきませんか!」
等と声が上がってたりする。
あとで帰るときに1連合分くらいの人の移送でもしてあげよう。
オーリを見かけて「ドラゴンだ。すげー。」等との声も上がってた。
門を抜けてすぐの兎と相対する。
こことか数種類飛ばして奥に行ったから初狩りだな。
剣を抜いて軽く殴ると飛んでいって挽き肉になった。
グロイ…。素材がとれないな…。
「レベルが上がったのを実感するな。」
他のメンバーは青い顔をしている。
いままで散々解体してきただろうが。
「さて、オーリ。コイツを倒すんだ!」
眉をひそめて首をかしげるオーリ。
「こうするんだぞ。」
四つん這いになって、兎に飛びかかり爪を立てて引き裂く。
「父さん、グロイ。」
「今教えてるんだから、そういうのは後!」
アスタールがチャチャを入れてくる。
「もう一回するからな?こうするんだぞ。」
再び、兎に飛びかかり引き裂く。
今度はそのまま口に入れる。血の味が口に広がる。不味い…。
やはり、よくわかってないらしい。
まだ早かったかな?
「よしわかった。ならコイツを食べたらいい。」
引き裂いた肉を更に小さく引き裂いてオーリに向ける。
アーンと腕ごとしゃぶられる。
牙が生えてなくて良かった。
「いいなー、あたしもしたい!」
「俺も!」「私も!」と声が上がる。
フローラが最初に我が家に来たときもこんな感じだったな…。
「ほれ、消化がどうなってるか解らないが小さめにしてやるんだぞ。」
さてさて、どうすっかな…。
まあこんな感じで日々教えていけば良いか…。
「んじゃま、普通にウチらの狩りに同行させようか。60のパーティーダンジョンでも先ずは覗こうかね?」
「オッケー、広かったらそこでレベリングするって訳だね。」
アスタールが答える。
「このゲームがレベルが離れててもパーティー組めて良かったわ。」
10離れてたら経験値が入らないゲームとかあったりしたからな。
まあ、オーリはPT枠ではないんだがね。
街に一旦帰って、手分けして声かけをする。
門で帰っても良いのだが、初心者救済で第2マップに送ってあげるのだ。
「ギルドWorldです。只今初心者救済のために第2マップへの移送を行っております。同行したい方は門へお集まりください!」
目を輝かせて門へ駆け出す人が多数居た。
まあ、200越えても大丈夫だろう。
50後半の人間ばかりなのだ。7連合くらいまでは問題ない。
ソルティはヒーラーだからカウントしない。
街全体を回り、門のとこへといくと数百人集まっていた。
昔はこの人数見て焦ったあの頃が懐かしい。
「では、順次送りますので連合組みますよ。」
そうして、送っていく。
私は最後にソルティと向かうことにしてる。
組んでる間も駆けてくる人が居るからな。
そうして、向かってくる人がいなくなった頃に私たちも出発する。
今さらグレートドックなぞ相手にならないから省略。
強くなったもんだ…。
「では、本日はここまでです。Worldをよろしくお願いします!」
そうして立ち去った。
「カッケー」とか声が聞こえる。
このあと、数百人のギルド参加希望者が出たのは予想通りだった。
龍桜が頭を抱えていた。
本日も誠にありがとうございます!




